蔵書数と論理的思考能力の関連性
昨日、8年生(中2相当)の長女が、
「明日、数学が4時間あるんだ!!」
と言った。
なんでも図工を2コマ潰して、数学テストがあるらしい。
で、元々数学の授業が2コマあったので、計4コマ、と。
ドイツは5年生から90分授業?
ドイツの授業の1コマ当たりの時間数は小学校、ギムナジウム(中高)とも45分だったし、私の大学の授業も1コマは45分。
但し、小学校は45分ごとに休み時間があったが、娘たちの行く学校は、「Dopplestunde-ダブル時間」制なので、連続した2コマ、つまり90分授業になる。
学年や先生によって、途中で数分の休憩が入ることもある模様。
大学も同じでコマ数としては2つだけど、90分授業をしている。
ギムナジウムでも、ダブル時間制をとっていないところがある。
そうすると、どうなるかというと、1日分6教科の教科書などを毎日持ち歩かないとならない上に、45分ごとに教室移動になって大変慌ただしい。
最近は、ダブル時間がスタンダードになって来ているんじゃないだろうか。
6教科の教科書なんて、日本では普通じゃん!と思うかもしれないが、ドイツの教科書は日本のように無償配布ではなく、1年間の貸与。
だから、ハードカバーでがっしりと頑丈!
表紙の内側に年度とクラス、名前を書いて使い、年度の最後には返却する。
もし破損汚損、紛失などがあれば弁償だから、みんな気をつけて使う(はず・・・ドイツだから自信ないけど・・・)。
ワークブックや、ドイツ語の書籍(読解に使う)などの副教材は各自購入となるが、教科書も購入することもできる。
なので、学校のロッカーに借りたものはおいておいて、自宅にもう1冊あるというブルジョワもいる。
この写真はオークションサイトから拝借したので、自費購入したものだと思われる。
なので、これを6冊(または5冊に体操服と靴!)というと、かなり負担が大きい。
ドイツの「ランドセル」が頑丈なリュックサックなのも頷ける。
それが、「ダブル時間」制にすることで3冊で済むし、校内の教室移動も1日のうち2回で済むのだ。
もちろん、5年生から90分授業で大丈夫かとも思うけど、私が補習校で教えていたときは、45分だとこれから!ってときに終わってしまうこともあった。
子どもたちの集中力は内容にもよるので、今日はいまいちだなと思えば30分で数分休んで、続けることもできるし、60分突っ走ってから、一呼吸入れたり、大丈夫そうならそのままグループワークに入れる、選択できる仕組みは悪くないと思う。
今、私は大学の授業で体が90分に慣れてしまったので、60分も少ない!と思うことがあるくらい。
蔵書数調査ののち、試験してみる調査!
さて、冒頭の長女の言葉に戻ると、図工2コマ90分が数学テストになるという。
このテストはドイツ全土に行われる実験的なもので、すべての学校が対象ではないらしい。
8年生に予め家庭にある蔵書を予め確認した上で、論理的思考力の試験をするそうだ。
蔵書はドイツ語でなくてもよく、また読んだことのない本、両親の本でもよいそう。
また、eブックは対象にならないとのこと。
私はかなりセーブして、増えたら処分するようにしているけど、書籍(マンガ含む)は1000冊はあると思う。
夫もなるべく交換したり増やさない努力をしているが、かなり本を持っている。
本は惜しまず買い与えているので、長女自身もかなり所有しているので、たくさんあるというのを選んだらしい。
今日のテストの結果がシェアされるのか、全国の結果がニュースとかになるのか全く分からないけど、大変興味深い。
というのは、蔵書数は多い家庭である我が家で、長女は本を読むけど、次女は全く読まないからだ。
私も夫も本を読まない日はないというぐらい必ず読書をしている。
そういう環境で育てば、自然と長女みたいな子が育つのかと思いきや、字を読むのが嫌い!という超体育会系の次女が育った。
なので、この結果はどうなるんだろう。
ただ、読んだ本を数えるのではなく、読んだことのない家族の本も数えていいというのが味噌なんだろうか。
両親などの家族の読書習慣の有無で、本人の論理的思考が育つかどうか、ということなのか。
まあ、私は理系ではないけど、論理はパズルみたいでキライじゃない。
ロジックパズルも好んでするけど、どちらかというと、長女より次女のが一緒にやりたがる。
(次女のが理系かと思ってた。最近の成績を見るまでは!
文系か理系かと思ってたら、まさかの体育会系だった!)
もう10年くらい前になるか、アメリカの調査で、2つのグループに電子書籍と紙の本でそれぞれ小説だかを読ませ、その後読解や記憶の調査をしたところ、紙グループの方が成績がよかったというのがあった。
自分自身、プリントを作って画面でチェックして完璧なはずだけど、プリントアウトするとミスに気付いたりするし、断然紙媒体の方が目に入る、頭に入る、ということはあると思う。
画面だとずっと斜め読みな感じ。
私の子どもたち世代はまだ紙の本もあるけど、将来に向かって、どんどんデジタル時代になっていくだろう。
そうなったら、また蔵書数だけじゃなく、eブックの数も別カウントして、調査したらいいと思う。
私は死ぬまで紙の本を読むけどね。