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【通信制日本語教員養成課程】ライブ授業の感想

先週末のライブ授業「作文演習」、多少の事前睡眠管理ができて、土曜日は無事にライブ授業後に自分の対面授業3時間、娘たちの学校の当番2時間をこなせた。
食事の準備は万端だったので、ストレスなく早めにベッドに行けたものの、変に興奮しているのかなかなか寝付けない。
そのため、日曜日がむしろ辛くて、授業中の明け方にうとうとした瞬間があったw

それでも、今回の先生はブレイクアウトルームをよく使う方で、活動感はあった!
ただ、どうしても時間が短くて、100人からいるのでそのシェアもとても短い。
やっぱり人数はもうちょっと押さえた方が効果的だとは思うので、大学側にはまた懲りずに書いておいた。

通信制での授業以外の課題は色々あると思うけど、ライブじゃないオンデマンド授業は基本的にレポートかミニテストだ。
今回はミニテストもあったけど、作文添削提出もあった!
ただ、添削内容ではなく、ワードの技術だけを見るものなので、それはいるのかなあ・・・とは思った。
添削こそ見てほしいポイントだけどね。

さらにレポートが3本!
どれもが500~1000字で、内容よりは出せばいいと先生がおっしゃっていたので、気合の入らないものだったけど、テーマはAI、書き言葉と話し言葉など面白いものだった。

参加者は結構年配に見える方が多くて、グループを年齢順に並べたら、私、若い方なんじゃん?!と思った。
だからか、AI翻訳やChatGPTを使ったことのある人は2割ほどしかいなかった。
その上で、作文の課題でのAIの利用をどうするかというグループディスカッションをしたんだけど、各グループでの発表ではどちらかというと禁止、制限という方向が多かった。

いつの時代の話をしてるの?!
昭和?!
学生はデジタルネイティブ、Z世代だよ!
インターネット、スマートフォンなしで生きていけない人たちだよw

禁止ではなく、どう有効活用するかという視点で話し合うべきことじゃないのかな。
人事を担当したことがある人が、留学生の志望動機がほぼぜーんぶ同じだったと言っていたんだけど、長女がインターンシップで履歴書などの応募書類をChatGPTを使って書くように言われたあと、授業でそれをどうやって自分の文章に直すかというのを取り扱ったそう。
そう、まさにそれ。

ひょっとして、その留学生の志望動機はChatGPTなどではなく、ネットに掲載されていたものの丸コピか、語学学校等の先生の指導、教科書に載っていたものかもしれないけど、そういうのにどうやって味付けをするかということこそがポイントだと思う。
長女が習ったのは、ChatGPTは長くなりがちなので、どんどん削ること、語彙を自分のものに変えること、など。
そういうことを教えるのが、これからの教育では?

本当のことを言えば、それを「教える」のは、せいぜい中高生年代までで、そのあとは自分で考えろ、と思うけどね。
留学生は普通大学生年代以上の大人なので、「教えなくてはならない」ことじゃないとは思う。
ただ、特に日本の大学生含め、アジアの学生さんたちは幼め?な印象も受けるので、ひょっとして大学生年代でも手取り足取りしてあげないといけないのかしらん。

同じ肉じゃがでも、作り手が10人いたら、みんな違う味になるでしょう。
もちろん大さじ1とか量って、中火(目盛りで5)で5分とかレシピ通りに作れば同じ味になるだろうけど。
さらに「じゃがいも料理」とまで広げれば、100人いたら、100通りの味になるかもしれない。
それが履歴書、職務経歴書で見せるべき「個性」だと思う。

趣味について触れるとして(職務経歴っぽくないけどw)、「旅行です」で終わりじゃダメで、どんなところに行ったのか(初級)、それを通じてどんな出会いや学びがあったのか(中級)とかを織り交ぜ、志望動機、自己PRまで昇華させる(上級)べき。

これは作文の技術とかじゃなく、その人の考え方や見せ方だと思う。
普段のコミュニケーションやプレゼンテーションにも活かせる。
日本語を教えることを通じて、そういうことをも教えることができるなら、なおいいと思う。
(私はアジアの中高でそういう活動がしたい!
日本語を教えつつ、その先を教える!)

ということで、私のレポートの概要は「AI利用は規制するのではなく、どう活用するかを考え、自律学習のためにクラス内で共有する」という感じ。
最初のアイディアだしとか、意見文の理由を列挙してもらうとか、類語を訊くとか。
書いてるときに周りに家族がいたら、「これってどう思う?」「他にどんな視点があるかな」みたいに相談するノリで聞けばいい。
実際に書くのは自分の力でがんばり(ここが学習)、その上で添削してもらうといい。
でも、添削も全部受け入れると、実力以上になってしまって、実像との齟齬が生まれるので、最低限にするといい。
私もDeepLに添削してもらうけど、たいてい定冠詞と語順を直すくらいで、語句自体は変えない。
私の知らない言葉を遣ったら、あとでメッキが剥がれてしまうもの!



もう一つのレポートの課題は気付きや考えたことなど、まあ要は感想でよかったので、この授業のときに思ったことを書いた。
すなわち「学習者はどこまで完璧に日本語を勉強しないといけないの?」

私のドイツ語なんてたかがしれてるけど、医者にも行けるし、保護者会も行くし、大学で授業もしてる!
間違ってるところがあっても、分かる範囲はスルーしてくれるし、分からない間違いだと、「こういうこと?」って聞くことで周りが助けてくれる。

そもそも日本人は謙遜からか、「英語話せますか」の答えが「ちょっと」でしょう。
韓国は分からないけど、欧州はもちろんタイとか中国とかのアジアも、「ちょっと」話せたら、「はい!」って答えるよw
その「ちょっと」は、「ネイティブと比べたら」という基準なの?!と思う。

そして、それを日本語を勉強する外国人にも適用している気がする。
以前見たネット記事で、コンビニの留学生の日本語が片言で、けしからん的なクレームが多いと読んだけど、業務に差し替えるならそもそも採用されてないし、ただ発音や多少の文法の誤りの問題なだけなんじゃないの?!と思った。
そんな外国人、ドイツでむしろもう日常なんだけど!
店員をしている人やタクシー運転手、配送業者の外国人率むっちゃ高いよ!

別に高度な語学力が必要な仕事じゃないから、レベルこのくらいでOKということでしょう。
日本人は求めすぎな気がする。

ああ、日本人というくくりは大きすぎました。
日本でも色々な人がいるけど、印象としては年配の男性が厳しいと思う。
(しかも、自分に自信がないタイプね。
母語である日本語を話せることをさも優位かのようにドヤってる人。)
女性は子育てを担うことが多いからか、あやふやな話し方でも理解しようと努められるんだよね。
でも、どちらかというと男性はそういう推測が得意じゃない人が多いから、自分の理解力不足を棚に上げて「分からん」になっている?

「ここは日本だ、日本語話せ」的な論調の人も、男性が多い気がするのは、性差別?
女性の方がコミュニカティブな気がする。
男性のコミュニケーションは拳を交える系?!←ジャンプ読みすぎ?

それでも、今日本でもジェンダー系の差別は緩まっていってると思うので、ぜひそこに外国人も入れてほしい。(もちろん、容姿、出身、障害、宗教、思想などなど全部です)
それで母語話者である日本人が、理解しようと努めるようになっていけばいいと思う。
得意な人が得意じゃない人を手伝う、終わり!

日本語なんてただでさえ難しいんだから、がんばって勉強している人に完璧を求めないでほしい。
「やさしい日本語」しかり、今か世の中の意識が変えていかないと、来るべき多民族化社会に英語が主要言語になっちゃうよ?
人口右肩下がりの日本は、必ず労働力を外に求めることになるんだから・・・

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