「お母さんは日本人?」長女と次女の意見が割れる
日本から帰ってきたばかりの長女が
「お母さんってやっぱり日本人なんだなあって、日本に行ってよく分かった」
と言った。
この言い方は、日本に行くまではあまり日本人だと思っていなかった、または意識していなかったけど、というように聞こえる。
まあ、私は日本にいるときもどちらかというとアウトサイダー、異端だったので、自分でもあまり日本人っぽくないと思っていた。
今でも、ドイツの日本人社会にいると、浮いているというか自分は違うと思わなくもないけど、ドイツにいる日本人は駐在の人以外、みんなどっかしらおかしいので、違和感が薄い。
でも、ドイツの中にいると、あれやこれや、ああ! 私って根っから日本人なんだなあ! と思わされる。
さて、それを聞いた次女が
「えー、お母さんは全然日本人じゃないよ」
と反論した。
じゃあ、どんなところがと問われて、長女が答えたのが、計画の緻密さなど、几帳面な気質のところだった。
なるほど、それは日本っぽく映るんだねえ。
でも、私は病的なまでに細かいときがあるけど(典型的肛門性格)、日本人全般がそこまで細かいわけじゃないけどね。
まあ、ドイツのざる計画に比べたら、もちろん日本人は細かいよね。
じゃあ、お母さんはドイツ人なの? と次女に問うと、
「いや~、ドイツ人じゃないけど」
そりゃそうだ。
じゃあ、君のお母さんはナニジン?!
私はどちらかというと、これは長女が正しいんじゃないかと思った。
特に日本から帰ったばかりで、目にしていたこととの対比である。
以前にも姉妹の私に対する意見が分かれたことがある。
それは、ドイツ語力。
長女は私のドイツ語の力はかなりあるといい、次女は私のドイツ語は下手だと言った。
これについては、結局何と比べるかということなので、この二人の意見がすれ違っているのは基準が異なるからではないかと思う。
長女は一般的なドイツの移民と比べたのではないか。
片言の人も多いので、中級くらい話せる私は、そりゃあ上位にだって来るかもしれない!(言い過ぎw)
しかし、次女が考えたのであろう、ドイツ人との比較であれば、もちろんダメダメだ。
しかし、この点についても、長女の方が正しいのではないかと思う。
まあ、かなりは言い過ぎだと思うけど、私自身生活には困らない程度にはドイツ語が使えるので、「下手」というカテゴライズは行き過ぎだと思う。
次女はどちらかというと表層的な、例えば発音の間違い(LとRとか!)や定冠詞の間違い、語順の不自然さと言った、マルバツをつけやすいところで見ているのではないか。
(この間は、煙探知機をLauchmelderって言って、夫に「へえ?!」って言われた。それだとネギ探知機だったw 正しくはRauchmelder)
さすがに長女にはかなわなくなってきているけど、若いときに学んだドイツ語の語彙は多くの抽象概念を含むので、次女にはまだ辛うじて勝てるかもしれない。
(その代わり、スラングで次女に負けるか?!)
母語という基礎があって、訳語を覚えていっている場合、成長期の子どもより語彙数はずっと多いはずだ。
もちろん発音や各種間違いはあるだろうが、自分の伝えたいことを云え、病院や役所にも行けるのだから、そこまで壊滅的でもない。
こういったジャッジは年齢的なものなのか、性格なのか、1才半年上の長女の方が正しいように思える。
(私にいい結果だからじゃないよ!)
次女はまだ判断が表面的で、本質を見ていない。
1年半後に次女がどれだけ成長しているのか見物だけど・・・根っから体育会系なので、ちょっと期待薄かなあ・・・