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ハロン湾はオーシャンビュー? シービュー?

母が世界遺産のハロン湾に行ってみたいと言っている。
調べてみると、クルーズは宿泊を伴うものもある。
でも、知らない、しかも結構少人数の人たちと2日に渡って、行動を共にするかと思うと、ちょっと気が重い。
英語だし!!

ずーっと一緒にいなくてもいいけど、それだと船の用意するプログラムに参加しないということだ。
参加しておいて、他の人とコミュニケーションを取らないという図が見えない。
もし、私が英語が全くできなかったら、にこにこ笑っているだけでいいかも。
または、自分の子どもたちと一緒なら、子どもたちを盾にできるかも。
今、子どもと話しているので、みなさんとは話せません的な。
いざとなったら、子どもたちのヒアリング力もあてにできる!
私はなんせ聞き取りが苦手・・・
自分の言いたいことは言えるけど!w

私が英語に全く問題がないとしても、知らない人との2日はちょっと憂鬱。
今までも、英語の現地ツアーに参加したことは数えきれないほどある。
カウアイ島のカヤックツーリング、ノルウェーのシーカヤック、台湾のラフティング、タイの山岳民族訪問などなど。
去年のエレファントキャンプ訪問も原則英語だった。
活動してるときは、別に言葉は要らないんだけど、やっぱり食事したり、なんだり、人とコミュニケーション取ることはあるんだよね。

ハイ、今から日本語の授業してください!と言われるなら、よっぽど楽。
もしくは、気が乗らないのは一緒だけど、ドイツ語か日本語なら、多少マシ。

ともあれ、船での宿泊は止めたいと思った。
(船も強くないし・・・)
でも、宿泊クルーズのいいところは、ハロン湾の朝焼けがいいと読んだから。
海の真っただ中で、四方八方石灰岩の島が見える!

だからせめて宿はハロン湾ビューがいいと思った。

ホテル検索サイトでは「シービュー」「オーシャンビュー」「ベイビュー」が混在していた。
一番多いのはシービューだった。
なんとなく日本語で聴くなら、オーシャンビューが多い気がする。

ドイツで日本語を教えているときに、「海」の訳語がドイツ語では複数あるので、面倒くさい。
英語のオーシャンに当たるOzean(オツェアーン)と、シーにあたるSee(ゼ―)とMeer(メア)だ。
3つもある!!

タツノオトシゴは、Seepferd(ゼープフェアド)で海+馬。
ちょうど今、心理学の授業で、「脳の海馬はタツノオトシゴに似ているから、その名がつけられた」と言っていたけど、せめて英語を知らないと、その説明、全然説明になってないよね?!
それから、人魚姫はMeerjungfrau(メアユングフラウ)で、海+処女。
スイスにユングフラウヨッホっていう山もあるけどね。
(Jochは鞍部。尾根がちょっと窪んだところ)
jungユングは「若い」で、Frauフラウは「女性」なんだけど、もし「若い女性」ならば、形容詞が語尾変化をして、「junge Frau」になるんだよね。
だから、一言でユングフラウと言ってるときの訳語は処女になる。

欧州で言えば、北海とバルト海は、Nordsee(北+海)、Ostsee(東+海)という。
地中海はMittelmeer(中+海)だ。
フランスやスペインは、Atlantischer Ozean/Atlantik、大西洋。

オーシャンは「大洋」で、区別するのはまだいいとする。
山と丘だって、高さで区別されている。
でも、SeeとMeerは何が違うんだ!
ちなみに日本海も東シナ海もオホーツク海もドイツ語ではMeerだ。

おまけに、Seeは湖のことも指す。
英語のLakeだ。
と、すると、昔のドイツ人は北海とバルト海は向こうに陸地があるから、湖だと思ったのかもしれないなあ。

だから、私はドイツ語で「海」を説明するとき、「OzeanとかMeerとか、Salzwasser(塩水/海水)のところ」という。
(ザルツブルクは「塩の城」。岩塩の産出地だったから!)
これで、湖のSeeと海のSeeが区別できる。
ちなみに真水のことはSußwasser(甘い水)という。

でも、大和言葉も似たようなもんだ。
「うみ」があって、陸地の水たまりは「みず」の「うみ」と呼んでいたのだろうと思う。

閑話休題。
ハロン湾がオーシャンか、シーかということだ。
グーグルマップによれば、南シナ海のようだ。

タイランド湾もある!


南シナ海の中でも中国の半島とその先の島の間は、Beibu Gulfとなっていて、日本語では「北部湾」らしい。
どこの北部だよ!w
ドイツ語の北海も「どこの北?!」、バルト海も東海なので、「どこの東?!」と思う。
東シナ海、日本海のように名前が入っていれば分かるけど、自分中心の名付け方だ!

ともあれ、ハロン湾はさらにベトナムの島に囲まれているので、別途「湾」という名前が与えられているのだろう。
なので、日本海をオーシャンと呼ばないように、ハロン湾はどちらかといえば、「シー」ビューの方が正しいんだろう。
「ベイ」なのは間違いないから、「ベイビュー」が一番いいのかも。

でも、きっと日本海の宿泊施設などで、「オーシャンビュー」って書いてあるんだろうなあ。
日本語で「海」は区別しないもんなあ。

にしても、そういえばGulfも湾だよねー。
湾岸戦争のときに見かけたもん。
横浜ベイブリッジのように、「Bay」の方が知名度(?!)がある気がする。
もっとも、これも大きさによる差異のようだ。

日本はあまりにも周りが海過ぎて、どれもが海で、どれもが湾と、一つの言葉で済んじゃったのかもしれない。

ともあれ、この赤い線の辺りからなら、小島がたくさん見えそうなので、この辺りの宿を探そうと思う。
ホントは、その左側のあたりが町の中心で、ホテルがたくさんあるんだけどね。
絶対景観はこの赤いところの方がいいはず!



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