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冬の始まり・・・(泣)

10月最終日曜日、夜中の3時はドイツで夏時間冬時間の切り替わりだ。
夜中の3時に時計は1時間戻り、2時になる。
あまり人の活動していない曜日、時間が切り替わりになっているので、日曜日の朝は1時間ながく寝られる、というわけ。

夏時間の切り替わりは3月の最終日曜日だから、7カ月もの間がサマータイムだ。
サマータイムという言葉は日本でも聞かれるけど、反対の言葉は聞いたことないでしょう。
日本では導入してないので当然だけど、そのまんまウィンタータイムWinterzeitといいます。

そう、昨日からウィンタータイム、冬時間なのです。
この「冬」という語感がすでに寒々しい!
そういうのであれば、先週から大学の冬学期(ウィンターセメスター)が始まってはいるんだけど・・・

先週大学に行くのに7時過ぎに自宅を出たときは、まだ真っ暗だった。
20分ほど走って、ようやく白んでくるくらい。
真っ暗な道は、気持ちまで真っ暗になる。

今朝は、家を出るときから明るい!
1時間戻してくれてありがとう!と思う。
しかし、今朝はすごい濃霧で、先が見通せないので、晴れ晴れしい感じの気持ちではなかったけど、それでも明るいのはうれしい。

それでも反対に夕方、暗くなるのが1時間早くなったわけで、18時の授業の生徒さんに、思わず「こんばんは」って言っちゃった。
いつもなら「こんにちは」だったのに。

サマータイムは、1時間早めることで夏の日長(秋の夜長みたいに)を有効活用しようという目論見。
実際、北欧で白夜になる夏至などはドイツあたりでも10時ごろまで明るい。

そもそもヨーロッパは日本より緯度が高いので、1年の日照時間の差が日本より大きい。
北欧で白夜がある代わりに、冬至のあたりはほぼ全く日の出ない(うすぼんやりするくらい)黒日(? 私が今作った造語。なんというか知りません)がある。
ドイツも冬至のころは3時ごろから暗くなり始める。

クリスマスが元は冬至を祝うお祭りだったというのはとてもよく分かる。
長い長い暗い時期がすぎ、これからまた日が伸びていくというのを祝いたくなって当然だ!

一番寒い時期(2月)より一番暗い時期(12月)の方が精神的につらい。
日の射さない北欧は特に鬱病が多いらしいし、12月は欧州中で一番自殺者が多いという。
それまで頑張ろう!というのが、アドベント(待降節/クリスマス前の4週間を祝う)の時期なのだ。
ドイツではカーニバル(2月)の準備も11月11日11時11分に始まる。
カーニバルはいわば一番寒い時期の楽しみ。
カーニバルの仮装や山車を冬の囲炉裏端で、もとい、日本じゃないので、暖炉脇で考えたり、準備したりして、希望を持って過ごしていたんだろう。

日の出国も、もちろん冬は日照時間は短いけど、欧州より赤道に近い分、もう少し長い。
日本いると冬至とか夏至とかあんまり意識しなかったけど、ドイツにいると目に見える違いだ。
クリスマス明けには、目に見えて日照時間が長くなっていくんだよ!
ハレルヤ!

ちなみにシェークスピアの「真夏の夜の夢」の「真夏」は、夏の暑い盛りじゃないんだって。
原題は「Midsummer」、夏至のこと。
まあ「夏至の夜の夢」って素敵じゃないしね。
そもそも実は五月祭(5月1日)の前日らしい。
(随分前に読んだきりなので、忘れた)

ドイツでもTanz in den Mai(Dance into May)といって、4月30日に踊りあかす。(らしい)
「ヴァルプルギスの夜」という名もあり、ハルツ山脈地方のブロッケン山には魔女たちが集まって、踊るらしい。
そんな、乱痴気騒ぎの様子を書いたのが「真夏の夜の夢」で、真夏でも夏至でもないんじゃん!というオチ。

あと2か月で冬至だ!
あと2か月の辛抱だ!
寒くはなるけど、そうすればまた明るくなる!
それまでは心に点した火で、明を得よう。
私の心は冬将軍などに取らせやしないのだ!(え~ん ><)

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