ワタシについて

私を愛してくれる人が二人いた。
私の両親だ。

私を憎む人が一人いた。
私の姉だ。

私は姉よりも、遅く生まれたという理由だけで愛された。


私は姉よりもまともだと言われていた。
だから大丈夫と。
一体、何が大丈夫なんだろう?

親の愛は
抑圧と言える。
傀儡とも訳せる。

お前は良い子だ。
と言われて育ってきた。
親の言う事、聞いてるだけだなのに。
お前は可愛い子だ。
と言われてきた
鏡を見ると苦痛が襲うのに。

取り柄もなく愛された人間は
愛されなかった人間に
引け目負い目を背負う。

私と孤独は親密な関係であり
私の中の隙間と言う隙間を埋めた。

気付けばあたりの雪は
すっかり溶けていて
春がどっしり腰かけていた。
季節は巡っても私は堂々巡り。
何一つ変わってはいない。

そういえば
両親に“ありがとう”の5文字なんて
伝えた事なかったなと思う。
まあ、別に良いけど。

最近呼ばれるようになった結婚式。
しきりに両親への感謝が述べられる。
なんでそんな感謝するの?
あなたの今まではあなたの努力でしょう?
あなたの親があなたに何をしたの?

ああ、そうか。
この人、今幸せなんだ。


関係ないけど幸せって
消費期限短いよね。

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