7月29日、何でもない日。
ふと、今日が何の日なのか気になった。
いい夫婦の日とか、ポッキーの日とか、そういうのではなくて。
過去の”今日”には一体どんな出来事が起きてたのだろうと知りたくなった。私にとってなんでもない一日だったからこそ、何でもない日にしたくなかったのだ。
ちなみに今日は
七福神の日/肉の日/梅干しの日/プロレス記念日/天赦日/ターザンの日/生前整理の日 など らしい。
”今日も誰かの誕生日”
こんな文句もどこかで聞いたことがあるが、本当にそうなのだから面白い。今日もどこかで誰かが生まれていて、そして…みなまで言うのはやめておく。
一昔前の自分は、いつか友達の誕生日でカレンダーを埋めたいなとひそかに願っていた。
友達では限界があることを知り、特別ひいきにしている訳でもないドラえもんの誕生日まで入れていた。9月3日は自分にとって少し特別な日だ。
かといって、毎日毎日お祝いごとの気分では居られないのが正直なところ。
ちなみに紹介しておくと、
おめでとうと言いたいが、多すぎて正直どうでも良くなってきた。
では、7月29日にこれまで何が起きていたのか、調べてみた。
いやぁ、まとめてみて思ったけど内心ものすごくどうでもいい。
とは言うものの、歴史的瞬間がこの7月29日に起こっていたと思えば、どこか感慨深いものはある。
7月29日は何でもない日ではなかった。
では、私自身は7月29日、何をしていたのだろう。
毎日日記を付けている訳ではないので正確には分からないが、スケジュールアプリを見ると、3年前まで空白だ。きっと仕事をしていただけだろう。
4年前に「模擬面接」と赤字で書いてある。
就職前の節目となった年。
わざわざ目を引く赤色にしているところから、当時の私にとっては重要な出来事だったのだろう。
4年も経つとその熱い心も冷めているもんだ。今となってはなんのこっちゃ分からない。
そのまま遡っていると、今日は自分にとって忘れてはいけない大事な日であることが分かった。
愛犬の命日。
もう何年も経ってしまっているから、気に留めないで過ごしていた。ごめん。
亡くなったその日は、保冷剤で氷のように身体を箱に入れて、それを見守っていた。
一回忌にはその子に似合うと思っていたユリの花を1本買って、花瓶に挿した。
それも時が経つにつれ、やらなくなっていった。
きっと今日が何の日かなど気になることがなければ、私はそのまま忘れてしまっていたかも知れない。
さっきまで何でもない日だと思っていたはずが、事実を知った途端に7月29日が生きて見えてくる。
今日を何でもない日にしてはいけない。そう思った。
ユリ売ってるかな。