能登ボランティアってこんな感じだった
元旦の地震の時から能登半島には一度ボランティアに行ってみたいと思っていたが、水害ボランティア参加はこれが初めてで参加前には多くの不安があった。
能登ボランティアってどんな感じ?
一度だけ行ってみようかな・・・・
と思っている方の参考になればと思います。
プロフィール
56歳
ボランティア経験: 近所で数回(地震、障がい者支援)
現在の住居: 北海道
出身 富山県(高校生まで居住)
職業: 主婦 過去公務員
はじまりは
きっかけは単純だけど繰り返し流れる映像がいたたまれなかった。
大地震の後片付けがやっと進みはじめ、これから冬の準備というときに今度は水害。あれだけ被害が大きいと、なんかちょっとくらい手伝えることがありそうな気がした。
もうそれほど体力ないし、奥能登はあんまり詳しくないし、何てったって遠いしとか色々と心にブレーキがかかったが、調べ始めたら結構スムーズに出発までいけた。体力は衰えてもまだ行動力はある。
愛犬が老衰で死んじゃったばかりで悲しかったのもあるかも。まあボランティアのきっかけなんてなんでもいい。
ボランティア申し込み
能登地震・水害に関するボランティア情報はネットであふれているが、今回は石川県が提供する各市町の募集フォーム、令和6年(2024年)能登半島地震・石川県災害ボランティア情報特設サイトに絞って応募を決めた。
各市町募集フォーム - 令和6年(2024年)能登半島地震・石川県災害ボランティア情報特設サイト (jimdofree.com)
ホームページはあんまり見やすいとは言えない。レイアウトが少しずつ更新されているのでいろいろと改善しているのだろう。
各町の募集人数は人が足りていないと騒いでいる割に満杯に埋まっており、特に土日祝日は入り込む余地がない。ただ前日になって突如空き枠が出たりするので気長にながめているとよい。
ボランティア個人登録
サイトに従って個人登録すると案内メールがきた。逐次お知らせなど送ってもらえる。被災者を優先するため問い合わせは控えてとあちこちに書いてある。
要は書いてあることをよく読めること、内容を理解し申し込みができること、書いてあることのルールを守れる人に来て欲しいと解釈したため一生懸命読む。
わからないことはnoteに記事を上げている人に聞いたり、自分のわからないことをリストアップして教えてもらったりした。
ボランティア活動保険
ボランティア活動保険に加入しなければいけないため、近所の社会福祉協議会に問い合わせて500円払う。
どちらへ?と聞かれて、能登へと言ったら驚かれる(多分遠方の為)
ということはわが町から能登へボランティアに行っている人は少ないんだな・・・
ボランティア活動保険加入 - トップページ (saigaivc.com)
参加に際し不安だったこと 参加結果
1 体力的な不安
がれきの中から家具を搬出するような作業はできないと思っていたが、力のない人でもやれることはたくさんあった。何かの作業を強要されるようなことはないので心配なし。でもやっぱり力作業ができる人はみんなから羨望の眼差しで見つめられる。超かっこいいと思った。
体力の最低基準としては3Fに自分の宿泊用荷物を搬入できるとか、1000mくらい歩くのは大丈夫、ちょっとした段差があっても普通に歩けるレベルあれば問題ない。
2 宿泊場所
軽自動車での車中泊までの準備はして行ったが、全て能登ベースキャンプに泊まることができた。(ボランティア同様ネットでの予約必要)
ベースキャンプは学校の教室にたくさんのテントが並んでいる。(1クラスに9個)簡易的なベッド、マット、毛布付き。
Wi-Fiは通じるしプライベートが確保されたテントだし快適、ただし避難所レベルを想定していない人には苦痛かも。
例えばお隣さんのいびきがうるさくて我慢できないとか、フロアでの話し声がうるさくて寝れないという人、ビジネスホテルの個室程度の精度を求める人には向かないのでそういう人は金沢駅付近で前泊して無料バスコースを選んだ方がいい。宿泊にお金はかかってもストレスで疲れてしまうよりはいい。ベースキャンプに泊まっても平気な人は、車中泊や外でのテント泊のつもりで来た人かな?
3 参加者のいろいろ
多かった職業→会社員、専業主婦、学生、医療関係従事者(看護・介護系)、内装工事自営業者、会社定年リタイヤ者
レアな職業→牧師、石屋、投資家、家出人😅
石川県以外の社会福祉協議会や役場からの派遣・研修のような人も泊まっていたが、それはボランティアではなく仕事だよね。
ボランティアの性格的には気さくでお話好き、和気あいあい好き、体育会系、活動的、スポーティ、モクモク型、静かだけど根が熱い型、とにかく一回来てみたかった人等いろんな人がいた(ちなみに私は一人でも寂しくない黙々派)
きちんと挨拶ができる常識のある方が多い印象で非常識なことをする人を全く見かけなかった。参加者は関東、広島、愛知、山口、大分、地元、新潟、富山、宮城と多彩。特に積極的にコミュニティの輪に入ろうとしない黙々派の私でも全国に友達ができた。
4 準備すべき物の不安
手袋、マスク、使い捨てのカッパ、ゴーグル、ヘルメットは自分で準備したが現地ホームセンターは営業しており問題なく入手できる環境、車で参加の人は現地調達でも可能 ボランティア先でもほとんど用具は準備されていたが初期は道具がなかったようなことも聞いた
5 現地での食品など買い物への不安
コンビニで食料は入手できた(営業時間には注意)、ガソリンはやや割高(もともと?)輪島の街中では大きなスーパーが営業しておりそこで朝市のようなこともやっていてにぎわっていた
参加してみたわかったこと
1 参加へのモチベーション
「何か少しでもできることがあれば」というのが一番多かった。
「自分一人程度が参加してもどうにもならない」ことはほとんどの人が分かりながら参加している。
全国各地、災害が起こるたびにボランティアに行っていると言う人もいた。スーパーボランティアは一人だけ会った。65歳くらいのおじさんでオレンジのシャツを着て車の中で自活し、作業指示も的確、笑顔を絶やさず後ろ向きな発言をしない。尊敬の念で見ていた。
一般的にはみんなごくごくあたり前の普通の社会人生活を送っている人が多い印象。バイクのイベント参加のついでにボランティアという人もいた。石川県全体が被災しているのではなく観光が復活している地域もあるので、こういう参加の仕方もあるかと思う。高速道路も申請すれば無償化なので活用して最後にボランティアをして帰るのもいいのかも。石川県としてはボランティアでも旅行者でも大歓迎しているようだ。私も能登島水族館でジンベイザメを見て癒されてきた。もう一度見たい。
2 参加者年齢
35~50代前半くらいが多かった印象
交通費や宿泊費はもちろん自弁なため、遠方からの20代の若者はちょっと負担が大きいのかも。
3 持って行ってよかったもの
ウエットティッシュ
レジ袋(小・中サイズ)
長靴(ふみ抜き防止インソール付き)
冬用シュラフ
使い捨てカッパ
シャツ下のインナー(砂侵入防止)
手袋汗取りインナー
たわし(泥汚れ落とし)
梅シソドレッシング
ハンドクリーム
日焼け止め
日本手ぬぐい
土嚢袋(汚れ物入れ)
湿布、バンテリン
4 持っていかなくてもよかったもの
大量の手袋(現地でもらえる)
サランラップ、紙皿紙コップ
水ポリタンク
傘
5 持って行った方がよかったもの
大きめサイズのビニール袋(汚れ物入)
イヤホン
6 実際の作業
個人宅床下に潜り込んで泥のかき出し
家の消毒
学校用具室に流入した泥の搬出・清掃
ビニールハウス内に流入した泥のかき出し
個人宅の土台の清掃
泥除けブラッシング
軽トラMT車の運転
出費
1 フェリー料金
2 ガソリン代
3 作業着関連(ワークマン)
4 水族館入場料(1000円)→おすすめ
まとめ
初めての能登水害ボランティア参加への不安は大きかったけど、参加してみればなんでもなかったことも多く迷っているくらいなら早く参加したほうがよい。
自分がボランティアに参加することで現地の状況が大きく変わるようなことはないけれど「何かできること」が「少しだけできた」ような気がする。
被災している方やボランティアさんとの輪も広がりちょっと充実した時間を過ごせた。
次の目標
達成感満載で終わりとしたいが、自分的には現地はまだぐちゃぐちゃであり何も終わっていない。特に今回まわった地区の中で一番人手が足りていないと感じた地区に再度来週から入る。雪が降るまでに少しでも何とかしたい。
ちょっと早いがスタッドレスに履き替えて、冬用の厚手のシャツをもちインフルエンザの予防接種をうってから出発する。ちょとは能登の観光もしたい。フェリー代は多少痛いけど小旅行だと思えばまあいいかという感じ
行っておいで~と言ってくれてる家族に感謝
ではまた
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(__)m