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ストーリージェニックな名刺の作り方 〜プロ無職 るってぃさん編〜

−目次−
・今回も1つのツイートから物語は始まった
・「るってぃさんと言えば…」で考えた名刺のコンセプト
・同音異字の「無色」というワードから生まれた現代のキーワード
・ご依頼から納品までの期間はわずか10日間
・ストーリージェニックな"3つのデザイン要素"
 1)背景が白い場所に置くと、文字が消えるギミック
 2)背景によって、名刺の色が可変する設計
 3)透明の名刺ケースで、より一体感を演出
・"スピードはクオリティーの一部である"という真実
〜あとがき〜

今回も1つのツイートから物語は始まった

先日に書いたこちらの記事は、本当にたくさんの方々に読んでいただき、おかげさまで多くの反響を頂戴しました。本当にありがとうございます!

こちらの記事をきっかけに、たくさんの問合せをいただきましたし、実際に名刺デザインの受注にもつながったので「noteの力って、めっちゃスゴイやん!」と思っていた最中、事件は起きたのです・・・

それは忘れもしない、6月の下旬のある朝のこと。

noteのフォロワーさんがたくさん増えていることに気が付いたので、慌ててSNSの動向を調べてみると、なんと!今をときめく"るってぃさん"が、私の記事をTwitterでシェアしてくださっていたことが判明したのです!

「なるほど…そういうことだったのか」と腑に落ちた矢先、リプライを見てみると、何やらどこかで見たアイコンがチラリ・・・むむむ、よく見ると我らが高田ゲンキさんではありませんか!?

そして、すかさず私のことを紹介してくださっていたのです!(ゲンキさん、正直めっちゃ嬉しかったです!ありがとうございます!)

当時、私のツイートがいくつかバズっていたこともあり、るってぃさんがシェアしてくださっていたことを見落としていて、"ゲンキさんのメンションによって気が付いた"というのが正直なところです!(気付いて良かった!)

こうやって、さりげなく紹介してくださるゲンキさんの男気は、いつも本当にカッコイイと思っていて、心から尊敬しております!ちなみに、念願叶って今月の上旬にゲンキさんとお会いすることができましたので、ゲンキさんのこちらの記事も一緒に読んでもらえると嬉しいです!とにかく上司半端ないって!!(笑)

さて、普通に考えて、こんなオイシイ状況は滅多にないわけで「乗るしかない!このビッグウェーブに!」と思い、私は瞬時にるってぃさんとゲンキさんにこんなリプライをしたのでした・・・

るってぃさんのことは、以前からウォッチしていたので、実は名刺のアイデアも頭の中で勝手に妄想したりしていました(笑)正直なところ、アイデアの7割ぐらいは頭の中でイメージができていたので、タイミング的にもこれはチャンス!と思ってリプライしたのであります。

すると、るってぃさんからすかさずリプライが返ってきて、正式に名刺のデザインをさせていただく運びとなったのでした。まさに、電光石火でした!

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「るってぃさんと言えば…」で考えた名刺のコンセプト

では、"実際どのようなアイデアを考えていたのか!?"といったあたりから、順を追って解説していきたいと思います。

まず、今回の名刺デザインで重要になってくるのは、言わずもがな「プロ無職」という職業(キーワード)。この聞き慣れない「プロ無職」という言葉をいかにして前に出していくのか(デザインしていくか)が、最重要ポイントになってくることは、言うまでもありません。

るってぃさんのホームページを見てみてもわかるように、現在のるってぃさんはブランディング的に「プロ無職」を全面推しされているため、このあたりを攻めていくのが、デザイン的にも正攻法であると考えたのでした。


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同音異字の「無色」というワードから生まれた現代のキーワード

前回の名刺デザインのご依頼はカメラマンさんだったので、比較的わかりやすい職種だったこともあり「カメラマン=カメラ」と単純にストーリーとしてまとめやすかったのですが、今回は職がない「無職」ということで、普通に「プロ無職」って書いただけでは、何も面白くならないというは、言うまでもないはず。

そこで、今回もアイデア収集のために「語呂遊び」をしてみました。「プロ無職と言えばなんやろう・・・無職、無職、無職、透明、無色透明、無職透明!!・・・バンザーイ!バンザーイ!!」といった流れから、「無職透明」というキーワードが生まれたのです。発想法としては、世代を感じて申し訳ないかもですが、昔のテレビ番組「マジカル頭脳パワー」でいうところの「マジカルバナナ」を想像してもらえるとわかりやすいかと思います。

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最近は、透明の紅茶やコーラ、スケルトンのバッグや玩具など、シースルーのものが流行っています。また「無色」という言葉には「考え方や立場がいずれにもかたよらない」という意味合いもあるため、このあたりは現代の若者の象徴とも言うべき"るってぃさん"のイメージにぴったりと当てはまるのではないかと考え、今回は「無職透明」というキーワードでいこうと決めたのでした。

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ご依頼から納品までの期間はわずか10日間

るってぃさんからご依頼リプライをいただいたのが、ちょうど木曜日でした。そして、翌日の金曜日には細かい部分のデザインを考え、土曜日には一気に企画提案書として仕上げました。そのときにお送りした企画提案書はこちらになります。少し恥ずかしいですが、せっかくなのでご覧ください。

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ちょうど私が企画提案書をデザインしている最中、るってぃさんはTwitterを見る限り、沖縄で講演会をされているようでした。何より簡単に内容が伝わるように、A4用紙1枚で内容全体が俯瞰できるよう、説明分を左側に詳しく記載して、パッと見でわかりやすいビジュアルを用意するようにしました。おかげさまで、るってぃさんから下記の嬉しい言葉を頂戴しましたので、その思いが届いて良かったなと思っています。

ニシグチさん、ありがとうございます!!
クオリティ高すぎてびっくりしてます!!!本当にすごい!!
修正点など特にございません。すごすぎる!!!

この他にも工夫した点はいくつかありますが、何より一番意識してた点は、企画提案書を"ハイスピードで仕上げる"ということでした。そこにはちゃんとした理由が存在します。それは、往々にしてご活躍されている方々は、我々が思っている以上に多くの仕事を抱えていて、いくつもの案件を同時に動かしているという点です。

なので、熱い(早い)うちに企画提案書をお送りしておかないと、日常の忙しさの中で忘れられてしまう可能性が高いと考えられます。これは、実体験に基づいてお話していますので、わかってくださる方も多いかと思います。「鉄は熱いうちに打て」とは、まさにこういうことだと思います。

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最近、活躍されている方々とやりとりをさえていただく機会が増えてきたのですが、その方々の特徴として、"仕事のレス""仕事の手離れ"が早かったりします。つまり、自分自身の初動のスピードを急激に上げることで得られる"信用や信頼"は大きく、そこにクオリティーが伴いさえすれば、"選ばれるデザイナーになれる可能性がかなり高くなる"と言えると思います。

私は、昨年からこのあたりをかなり意識して行動しているので、我ながらストイックだと思っています!知らんけど(笑)

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ストーリージェニックな"3つのデザイン要素"

さて、気になるデザインとはいかに…といったところですが、取り急ぎ素材となる透明の用紙を調べていくと、るってぃさんらしい名称の素材と申しましょうか(笑)「ヌードカード」というプラスチック素材に出会うことができたので、今回はこちらのプラスチックを素材を使用することにしました。言葉の意味合いとしては、"ヌードのように透ける"といったところでしょうか。なんとも良い名前ですね。

それでは、今回どのような部分にこだわってデザインをして、いかにしてストーリージェニックな名刺へと作り込んでいったのかを、完成品の写真と一緒に解説していきたいと思います。

1)背景が白い場所に置くと、文字が消えるギミック

「"無職"とは、まさに"職がない"という状態」を指すので、いわゆる"0(ゼロ)"の状態として、白色の背景と重なることで文字が消えてしまうというギミッグで表現しています。これからの時代は、0(ゼロ)を1(イチ)にできる能力が求められるので、白色はニュートラルな状態である「0(ゼロ)=無」を意味しています。

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2)背景によって、名刺の色が可変する設計

「プロ無職」と名乗り「発信力を武器にする方法」や「海外のライフスタイル」などを自分なりの言葉で発信されているるってぃさん。この名刺の最大のポイントは、"発信"を"背景"として見た立てたときに、"発信(背景)"が変わったとしても、自分(色)を合わせることができるという"るってぃさんの人としての器用さ"を、名刺の中で表現しているという点になります。

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3)透明の名刺ケースで、より一体感を演出

今回も名刺にもこだわりたい。透明の名刺ケース(ポリプロピレン)を使用することで、透明感をより演出しました。ここで、通常の名刺ケースに入れてしまうと、透明感が台無しになってしまいます。このあたりは、名刺のデザインを考えている段階で一緒に考えていたことでもあります。前回のnoteでも書きましたが、名刺ケースから名刺を取り出すという工程もできる限りイメージした上で、名刺のアイデアは考えるべきだと考えています。

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"スピードはクオリティーの一部である"という真実

デザインが完成した直後に、ゲンキさんとるってぃさんからこんなメッセージをいただきました!こういうこと言っていただきたいがためにデザイナーをやってます!

もちろん、成果物のクオリティーが高いことに越したことはないですが、やはり"スピードはクオリティーの一部である"ということを理解している人とそうでない人の差はとても大きいものだと思います。今回の名刺デザインひとつとってみても、スピードが評価軸のひとつとして成立してしている事実をおわかりいただけたかと思います。

もちろん、早ければ早いほど良いというものでもありませんし、そもそものクオリティーが悪ければ仕事として成立することはありません。そのあたりは、一流のデザイナーさんが口を揃えて言われているように「いかにして相手が求めている問題(ニーズ)を知り、いかにしてその問題を解決していくのか。」この一言に尽きると思います。

人はみな、目に見える表面的なデザインだけに目を奪われがちですが、目に見えない内面的な部分をデザインすることも重要であるということを、最近ひしひしと感じています。例えば、相手が求めているものとして、提出日のスピードなのか、提案数(バリエーション)なのか、デザインのクオリティーなのか、納期なのか、はたまた金額なのか・・・

このあたりを複合的に捉えることができるようになってくれば、デザイナーとして次のフェーズに行けるような気がしている、今日このごろでございます。

そんな気付きも与えてくれた「ストーリージェニックな名刺の作り方 〜るってぃさん編〜」でした。

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〜あとがき〜

今回ご縁をくださいました、るってぃさん、高田ゲンキさん!本当にありがとうございました!

「私もストーリージェニックな名刺を作って欲しい!」という方がおられましたら、どしどしご連絡をお待ちしております!ちなみに名刺専門でデザインをしているわけでもありませんので、以後お見知りおきを!

例えば、プロダクトのアイデアイラストであれば、昨年に毎日1アイデアをInstagramに「IDEAPOST」名義で投稿しておりました!その他の作品は、こちらのホームページをご覧ください。

なんと、次回も「ストーリージェニックな名刺の作り方〜○○さん編〜」と題してお送りしたいと思っていますので(←8月には公開したい)Oさん、書いてもいいですかね!?(公開の依頼です 笑)

それではみなさま、ごきげんよう!バイバイ!!

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写真は、前回に名刺のデザインをご依頼いただいた宇野真由子さん(UNO photo works)に撮っていただきました。ステキな写真をありがとうございました。

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上司ニシグチ
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