【小説】私ってもしかして最強!?サキュバスちゃん③ 身動き取れなくたって余裕じゃん!!
冒険者である僕は最近悪さをしているというサキュバスを退治しに1人で森を訪れていた。男を拐かすサキュバス相手に男が単独で、と思うかもしれないが、腕に自信はあるし低級のそんな魔物ごときにやられるようなことはないと高を括っていたのだ。
そして森の中を歩いていると少し離れたところから女の子の声が聞こえてきた。声の方に行ってみるとそこには黒い羽を持った可愛らしい少女がいた。明るめの栗色のロングヘアで見た目は15歳くらいだろうか。もう大人の一員ではあるが、まだ幼さが残るような年頃といった見た目だ。お尻には黒く細長い尻尾、フリフリの短いスカートの下は生脚、上半身は肩まで出した緩い服装で普通に立っていても谷間が少し覗ける。彼女はこちらを見つけるなり抱きつこうと飛びかかってきた。突然のことで呆気に取られてしまったが、直前のところでさらりとよける。
「もう!あとちょっとだったのにー!」
よけられたことにもめげず僕に話しかけてくる。だが、今の動きで敵の力量は十分判断できた。余裕で倒せるレベルだ。戦闘経験はほぼゼロだろう。まあ、不意打ちなんかで襲うか、誘惑で誘い込むのがメインとなる魔物だ。戦闘力がないのは当たり前と言えば当たり前だ。そして、こういう経験の少ないサキュバスのほとんどに当てはまることとして、慢心だ。その辺の村人や若者ばかりをターゲットにするので失敗した経験があまりないのだろう。自分が負けるなんて想像もできないはずだ。だから隙も多い。そこをついて一撃で仕留めてしまおうと考えた。そうして油断しているところを一気に畳み掛けることにした。
「よーし、次こそは捕まえちゃうぞ〜♡逃げちゃダメだからね♡」
またもや隙だらけで正面から飛びかかってくる。今度はかわさずあえてそのまま受け身をとった。彼女の勢いを利用して組み伏せる形になる。そして両腕を掴んで拘束した。
「えっ!?なんで捕まっ……きゃぁっ!!」
サキュバスは予想外の出来事に動揺していた。こんなことは初めてなのだろう。なんとか抜け出そうと暴れるがこんな華奢な細腕では振り払えるわけもなく、軽々と投げ飛ばされてしまう。
そして、
それだけで気絶してしまったようだ。
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