〈52ヘルツのクジラたち〉本と映画。重要人物を演じるのは誰??
「おもしろい」という表現とは違う。
本屋大賞受賞作はやっぱり「すごい」。
物語を象徴しているこのクジラとは
内容はとても重い出来事がかさなるので
映画のチラシにはこんな注意もありました。
それでも
登場人物と同じ気持ちになって
52ヘルツのクジラの鳴き声を聴くと
そこで一旦、
スーーっと穏やかに戻れる気がしました。
この時間がなかったら
ちょっと辛くなってしまう。
この作品で重要な核となるのは
主人公の女性を救い出す「アンさん」。
神様のような仏様のような、
優しく包み込む大きな愛があるのに
どこか影があって孤独でもある。
このアンさんについて
本を読んでいる時には
ルックス・雰囲気が想像できなくて
最後までそこがぼやけていましたが
映画で志尊淳さんが登場した時
「まさにこれだ!」と
モザイクがきれいに取れました。
優しく、物静かで、
しなやかで、温かく・・・
そして、やはり深い哀しみが見える。
志尊淳さんの「アンさん」でなければ
この映画は成り立たなかったと思います。
しかし残念すぎることが1つ。
エンディング曲はそれじゃないーーー!
映画の雰囲気と全く繋がっていなくて唖然。
観客の携帯が鳴ったのかと思ったくらいよー!
そこは
藤井風の『満ちてゆく』(※)が
ドンピシャやないか?
※私が酷評した
「四月になれば彼女は」の主題歌です