ファイヤークラッカー
松武秀樹氏の記憶
主なアレンジは細野さんが書いて、教授は手弾きの部分のアレンジを主にやったんじゃないかな。この頃はそういう作業が多いというか、みんなで作ってたんだよね。細野さんが書いたベースのフレーズは何度も何度も音作りをやり直した覚えがあります。ダビングを重ねるにつれて音が下の方に沈んじゃうので、ベースを調整するために音色を変えてレコーディングをし直すことが多かった、
ベースの音色は、この曲だけじゃないけど、最初から最後までずっと作り直してた。
マリンバは細野さん。細野さんはベースだけじゃなくて、マリンバもピアノもギターでもなんでもうまいからね。
とにかく、微妙なハネにはすごくこだわっていました。それで、僕は日本版ミックスのほうが、好き嫌いで言えば好き。日本版のほうが、音量やバランスを細かく微調整をしながらトラック・ダウンしている気がする。US版は音を上げたら行きっぱなしで、そのぶん締まった音にはなっているのだけど。
US版はパーカッシヴな音がすごくよく聴こえますね。リズムというかドラムの音色はUS版が圧倒的にでかくて派手になってる。
あと日本版とUS版の大きな違いは、なんといっても曲の最後の花火のような音ですね。日本版は曲のタイトルの爆竹っぽい「チリチリバンドーン」という音だけど、US版は「ドカーン」と派手な打ち上げ花火みたいな音。
(YMOのONGAKU)