アナログ最後の時代
この本を書いている2018年現在から振り返ると、1978年は音楽の録音システムが人材と機材において、最も豊かな時代出会ったことがよく分かる。なにしろそこには、吸音と反射音をコントロールできるレコーディング・ルーム、プロの調律師に調整されたスタインウェイのグランド・ピアノ、素晴らしいアナログ・コンソールと精緻なサウンドを奏でるラージ・スピーカー、広々としたコントロール・ルーム、今では涎が出そうなマイク・コレクション、16チャンネルと24チャンネルのアナログ・マルチトラック・レコ