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散文¦助けにきてくれる音楽

突然、なんだか無性に語りたくなった。

私の大好きな、大好きな、
Mrs. GREEN APPLEの音楽について。

とはいえ詳細に語れるほど聴き込めてはいないし、聴けていない曲も沢山ある。彼らの音楽に惚れてから、まだ日は浅い。

それでも、語らずにいられない。
Mrs. GREEN APPLEの音楽には不思議な力がある。

私はどうしてミセスの音楽が好きなんだろう?
と改めて考えてみる。私の好きなミセスの音楽って、どんな音楽だろう?

背中を押してくれる?応援してくれる?一緒に沈んでくれる?逆に引っ張りあげてくれる?どれも正しいようで、違うような気もする。
ふむ、と考えた末に、ある曲のワンフレーズが思い浮かぶ。

助けにきたよ

Mrs. GREEN APPLE/日々と君

これだ。

私がミセスを好きな理由がこのワンフレーズに集約されている。ミセスの音楽は「助けにきてくれる音楽」だ。

1日の始まりに抵抗しようと悶々とする朝の布団の中、日中にあった理不尽な出来事、溜息の止まらない帰りの電車、このまま明日を迎えたくないなと寝返りを繰り返す真夜中。

応援されたくはない。だって私は頑張った。これ以上頑張れって誰にも言われたくない。だからといって憂鬱に浸りたいわけじゃない。ただ、今日をちゃんとやり過ごした事を誰かに認めてほしい。明日も大丈夫だって言って欲しい。

消えちゃいたい夜も私の導火線

Mrs. GREEN APPLE/フロリジナル

こんなに優しい許容があるだろうか。

消えちゃいたくても良い。そのままで良い。
でも「導火線」だから、その「消えたさ」は
無駄にはならない。

どうしてこんなにも繊細で、人の心に寄り添える歌詞を生み出せるのか。大森さんにも消えちゃいたいことあったのかな、助けに来て欲しい瞬間があったのかな、なんて想像も膨らむ。

優しい人ほど損をする世界だから。
正直者が馬鹿を見る世界だから。

こんな世界を未だ憎めないのは何故か
気づいてるよわかっては居るけど
生き抜くには傷を付けなければなの?

Mrs. GREEN APPLE/道徳と皿

こんな世界だけど、傷付いてばかりだけど、その事をちゃんと見ていてくれる人がいるって思えるのがミセスの音楽の魅力じゃないだろうか。

「がんばれ」じゃなくて「ここに居るよ」と
言ってくれる音楽だ。ミセスを聴いている限り
1人ぼっちにはなれない。させてもらえない。

彼らの音楽は、いつだって優しい。

そんな優しい音楽を奏でる彼らもまた、その優しさ故に傷付いたりする瞬間が無いようにと謎の目線からの祈りを込めて。

Mrs. GREEN APPLE、私のヒーロー。

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