FXで勝つためにインジケーターはいらないという話。

FXをやっている人はチャート画面にたくさんインジケーターを表示させてる人も多いと思います。
移動平均線やボリンジャーバンド、フィボナッチやMACD、RSIなど。
ほかにも、インジケーターではないにしろ水平線やチャネルライン、トレンドラインなどをチャート画面を埋め尽くすほど引いてる人も少なくありません。

ですが、結論から言うと、FXで勝つためにはインジケーターはいらないです。
なぜなら、インジケーターはロウソク足を元に表示されるものなので、ロウソク足の動きを見ているだけでインジケーターの役割を代替えできるから。
さらに、ロウソク足が出来上がらないとインジケーターもできないため、インジケーターだけを見ていると相場の動きをリアルタイムに分析できず、どうしてもトレードに遅れが生じます。

たとえば、一番有名で使っている人が多いインジケーターのひとつである、移動平均線を例に考えてみましょう。
移動平均線は指定した期間の終値の平均値を線として表しているインジケーターです。
1分足で20期間の移動平均線を表示させた場合、今のロウソク足から20本分のロウソク足の終値をすべて足して20で割った値が現在のロウソク足に表示されていることになります。

しかし、20本分の平均値が今のロウソク足の段階でわかっていたとしても、今のロウソク足の状況が過去の状況と変わっていれば、移動平均線は使い物になりません。
過去20期間の移動平均線では上げ相場となっていても、現在でのロウソク足ではすでに買い圧力がなくなっていて、下がり始めるロウソク足が出ているかもしれません。
そうしたときに、移動平均線だけを見てロングをすると、肝心なロウソク足を蔑ろにしているため、すぐに逆行して損切りになります。

ボリンジャーバンドやRSIといったインジケーターも考え方は基本的に同じです。
現在表示されているインジケーターの元は過去ロウソク足なので、現在のロウソク足を見ずにインジケーターだけでトレードしていると遅れが生じ、簡単に負けます。

インジケーターをたくさん表示させているのに勝てない人の多くは、インジケーターだけに注目して肝心の現在のロウソク足を見ていないから。
たしかに、インジケーターは大雑把に相場の環境を把握するのには効率的なツールです。
今は買いと売りのどちらが強いのか、といった大雑把な環境認識をするのに移動平均線は役立ちます。
ですが、移動平均線だけを見ていても、FXで勝つことはできません。
FXで勝つためにはインジケーターだけでなく、ロウソク足の動きをしっかり見る必要があります。

そして、インジケーターを使う場合はそれぞれの特性や役立つ場所、逆に使えない場所なども把握しておくことが大事です。
移動平均線はトレンドが出ているときには有効ですが、レンジ相場ではまったく役に立ちません。ボリンジャーバンドやRSIも同じです。
自分も移動平均線を表示させていますが、基本的にトレンドのときにしか見ていませんし、押し目や戻り売りなどのポイントを明確にするために使っています。

大して検証もしていないのに、ネットに書かれている情報を盲目的に信じて、ボリンジャーバンドの3σにタッチしたから逆張り、移動平均線の上に出たからロングといった使い方をしていても、FXでは絶対に勝てません。
そんなので勝てるならFXは9割が負ける世界にはなっていませんし、もっと勝ち組がいてもいいはずです。

ボリンジャーバンドの逆張りなども、自分で過去チャートで検証してみれば、優位性があるかどうかはすぐにわかります。
フィボナッチにしても同様で、過去のチャートで検証すればとくに優位性があるわけではないことがすぐにわかります。
自分で検証せず、他人が検証したデータを見て、「このインジケーターは使えるんだな」みたいに使っていると、いつまで経っても勝てません。

インジケーターを使うならちゃんと自分で検証し、有効な使い方を把握した上で使ってみてください。
そして、どんなインジケーターを使うにしても、インジケーターはロウソク足が元になっていることを忘れず、現在のロウソク足の動きもしっかり見ること。

インジケーターとロウソク足の示す動きが異なっている場合、優先されるのはロウソク足です。
インジケーターは過去ですが、ロウソク足は常に現在。
FXでトレードする以上、インジケーターから大対数が動き出したときにはすでに天井や底になっていて、反発する可能性が高くなっています。

インジケーターはあくまでもロウソク足を補完するものであって、インジケーターがメインではありません。
そのことを頭に入れておくだけで、インジケーターに振り回されることが減って、ロウソク足から現在の相場環境を正しく分析できるようになります。

たくさんインジケーターを表示させることは否定しませんが、インジケーターがあるだけロウソク足が見えにくくなるので、使うなら1つのインジケーターだけにしておくのがおすすめ。
ロウソク足の分析に慣れてくれば、自然とインジケーターがなくても相場環境を分析できるようになるため、インジケーターはいらなくなります。
FXで勝つために必要なのはインジケーターではなく、ロウソク足の動きから相場環境を把握すること。
そういう意味では、FXで勝つためにはインジケーターはいらない、という話でした。

おしまい。