2/22出演者紹介③
【🐟2/22出演アーティスト紹介③🐠】
トリ前は埼玉からリアルを歌う4人組ロックバンド
アラレループ@arareloop 20:20〜
ストレートなギターロックサウンドにグッドメロディー。それだけなら、よくあるバンドかもしれない。しかし、フロントマンのカナイシンゴの飾らない言葉と優しさが滲み出る歌声は、人と競い比べることに疲れた現代人の心を癒し、震わせる力がある。
カナイくんとの出会いは、Twitterにて。
時々いいねをくれる青いアイコンの人がいて、優しい人だなぁと日々感謝していたある日、DMが届く。
「埼玉でアオイというバンドをやっているんですが、企画に出てくれませんか?」
まさか、バンドをやってる人とは知らずに驚いたが、アオイの音源を聞いて1発で「好き!」って思った。最初に聞いたのは「それでも、また」という曲だったかな。とにかくメロディが良くて、余計な飾り物がなくて、正直な音楽と人柄が伝わる曲だった。
当時、アサモドキは再開していたけどバンドで遠征するほどの気力がメンバーにはなくて、一度は断ったと思う。その後、ドラムが抜けてからも再びお誘いを受けて、弾き語りで初めて埼玉の熊谷へ行ったんだっけな。人生初の関東遠征だった。
楽屋で初めて会ったカナイくんは、とても優しい目をしていて、それせかの篠さんと昔に対バンした先輩であること、その繋がりで僕を知ってくれたことを、その目を輝かせながら話してくれた。
1人だけ関西勢で、当たり前に居場所がなかった僕はリハを終えてコンビニへ向かおうとしたところ、カナイくんは一緒に着いて来てくれた。知らない街。知らない人。知らないライブハウス。
よく考えたらすごいことだ。
カナイくんは、会ったこともライブを見たこともない人間を、ただ僕の音楽を聞いただけで僕をイベントに誘ってくれた。
関西の人ならまだ分かる。今後の繋がりとか、そういうのを考えれば関西の僕と対バンで当たることはほぼないだろうし、何より僕は集客力皆無の無名中の無名。僕を呼んでも何のメリットもない。
それでも、純粋に僕の「カーテンコール」って曲が好きだとか、「夢を追わないバンドマン」に感動したとか、どこまでも真っ直ぐに伝えてくれるから、「この人本当に音楽が好きなんだな」と、僕もカナイシンゴという人間が本当に好きになった。
シュガーというMVにちょこっとだけ出演していて、それはその時に撮影してもらった物だ。
その後、アオイは解散。そして、アラレループというバンドになった。
2度目の埼玉は北浦和。カナイくんの為だけに再び埼玉に行ったし、カナイくんの為だけに歌った。普通、遠征って新規ファンを獲得するためとかにやるんだろうけど、マジでどうでもよかったし、その場にいたお客さんや対バンやライブハウスには申し訳ないけど、気持ちが本当にそこにしかなかった。
アサモドキのフルアルバムをリリースした僕は、完全に抜け殻になって、音楽を辞めようと思っていた。その後も何度かカナイくんには誘われたけど、とてもじゃないけどライブをする気にはなれなかった。
ライブを冷たく断ってしまった僕に「今度ラーメンでも行きましょう」と、本当にただ友達として心配してくれているのが嬉しくて、心が痛かった。
時系列がハッキリしなくてバラバラで申し訳ないけれど、いつかの企画を断った時に、「代わりに僕らのために曲を書いてください!」という依頼を受けた。
その当時、本当に曲も全く作っていなくて、久しぶりに書いた曲が「青が鳴る、」で、現在のアラレループの「なんでもないうた」の原曲となった曲だ。
ひたすら、アオイとアラレループの曲を紹介するブログになって来てるけど、つまりカナイくんがいなければ、僕は音楽を辞めていたかもしれないし、「青が鳴る、」を作らなければ、もう曲は作れなかったかもしれない。だから、カナイくんはそれせかの篠さんに次ぐ、第二の恩人なのだ。
その恩を返すべく、昨年ついにバンドでの埼玉遠征を果たしてバンドで対バンすることが出来た。周りから見れば、ただの負け犬の馴れ合いかもしれないけれど、何も知らないやつにとやかく言われたくはないくらいに、お互いに人生に葛藤した末の再開だった。
ここには書けないことも、カナイくんにはたくさんあって、その度に電話で話を聞いたり、僕が聞いてもらったり、、
そんな辛い時期を乗り越えてアラレがリリースしたのが、「4←#1」というE.Pだ。
カナイくんに何があったのか知っている僕は、「ルミナ」という曲を聞くたびに、カナイくんの人間としての誠実さや健気さに思わず涙してしまう。
出会って5年。実際に会ったのは3回くらいなのに、カナイくんとは親友と呼べるほどの絆が結ばれていると個人的には思っている。例え、音楽を辞めたとしても、お葬式にも顔を出したい人ランキングトップなのである。
だからこそ!
お互いこのままでは終われないのである。売れるとか売れないとかじゃなくて、こんな不誠実で嘘だらけな世界でも何度も馬鹿を見たとしても誠実に正直生きたいのである。負けるかよ!
詐欺も裏切りも誹謗中傷も、全部優しさと愛で包み込むような音楽を、いつかカナイくんは作ってくれる気がする。綺麗事すらも超えて、ひたすらリアルに生きたその先に、本当の美しさがあるのなら。
僕も負けるかよ絶対に。
「次は大阪に行くよ。恩返しをしに」
そう言ってくれたカナイくんの想いから、今回の自主企画は始まったんだよ。
大阪で良いライブハウス紹介してよ。
寺田町Fireloopだな!→じゃあ、いっそ自主企画で呼ぶわ!
そんな流れで始まった7年ぶりの「あの日の続き」
開催まで、残り1週間を切った。
カナイくんは恩返しと言うけど、こちらだってまだ全然返せないんだ。
一生かけて返して行くよ。長生きしようね。
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