dolorum 風がなくなり
(*これは私の作品ではない。
感想文やコメンタリーみたいなものです*)
Declaration that this is a work ex rebus Dolorum
この作品は再悲詩(Ex Rebus Dolorum)であることを宣言する
all sorrow is triumph and all triumph is sorrow
すべての悲しみは勝利であり、すべての勝利は悲しみである
omnis dolor est triumphus et omnis triumphus est dolor.
I of the sorrows
哀しみの我から
Ego Dolorum
「再悲詩」のマニフェストーーー新しい詩の試み Manifesto of Dolorum---a new experiment of poetry |JTR777 (note.com)
信仰は儚き人间の为に | 小強 #pixiv https://www.pixiv.net/artworks/19757581
元の歌詞
06 かぜなきし - 東方同人CDの歌詞@Wiki - atwiki(アットウィキ)
――人の子は、人に、愛されよと。願い。
――神の子は、神に、愛されよと。願う。
ーー鬼の子は、鬼に、愛されぬとも。全となる願い事を拒む。
黄金にたなびく稲穂の海に立ち。
---その収穫の鉄の軛は訪うた道から
風はどこへ行っただろう?
揺らぎ、猶予う、人の祈りに。
ときに愛さえ感じることがあれども
ーー忘れろ、忘れろ
――されど、神と人は、孤独なり故に後の世の生を望み
孤独を忘れる
我が鉄の絆なき孤独を望む
収穫の荒野を吹いた
神々を連れ去った風はどこへ行っただろう?
それでも、嗚呼、終ぞ、交わることはなく。
鈍色に聳える、鉄の海に埋もれ。
縋っていた人より
袖の露とそれを干した風は
もう二度とーーー「またとなからむ」*1
伏して祈り続ける人群れより
風を祀る季節が旅立った
揺らぐことない、捧ぐ祈りに。
ときに振り返ることを望みもなけれど
鈍色に聳える、鉄の海に埋もれ。
神が隠した世にいる人々は、孤独である
やがて風が
遠く強くなきり
人々は弱く、風の神々に愛され
我が声も出せずに
過ぎ去る風をただ見過ごす
我が声も出せずに
風の吹くあの地平へ
前へ進めるだけ
霞雲は空を覆う
*1 Nevermore