大嫌いだった記憶との再会、変わっていく世界
とてもお久しぶりになりますね。
黒種 雅(くろたね みやび)です。
突然ですが、少しだけ昔話を。
これは私が小学生の頃の話になります。
今よりずっと考え方も価値観も子供で、メンタルも弱く、いわゆるスクールカースト上位の人達に合わせて生きることが正義で、彼らのしている事が正しいかどうかの判断もまともにしないまま合わせる事だけに自分の存在意義を見出していたあの頃。
先生たちにはいつも「君は周りによく流されているよな、自分を強く持て」と言われていました。その時は流されることで居場所があるならそれでいいと思って過ごしていたわけなんだけど。
でも、そんな中で、たまに自分の意志で動いたりすると、「あれ、俺って周りからズレてないか?」という恐怖心に襲われ、それを責められたりすると尚更「あぁ、やっぱりこれは間違いだったんだ。これ以上責められたくないし苦しい思いもしたくないからやっぱり合わせなきゃ。」と思ってしまう。
多分、ただ合わせるだけだったら何も思われないし、責められることも虐められることもなかったのだけれど、私はその中でも少しでも爪痕を残そうとする節があった。そのせいで責められ、いじめられ、メンタルの弱い私は泣いてしまう。それによってまた余計に「男のくせに」という追い打ちを受ける、この無限ループ。
そんな日々だったから私はあの頃に対して良い思い出がほとんど無い。
そんな苦しい日々の思い出、何回もこの命を終わらせようと思ったあの頃。それを上書きして更新するタイミングがやってきました。成人式、そして同窓会です。
いずれこのタイミングが来ることはわかっていた。自分の中でケジメをつけなくちゃいけないと思った。
参加するかどうかなんて本人の自由だったし、私自身良い思い出もない彼らと再会することを望んでいるのか分からなかった。
思い出すと今でもあの頃の自分も彼らも大嫌いだなと思うし。
でも、それと同時に興味があった。
SNSで久しぶりに繋がった彼らが自分のやりたい事を見つけ、形にしていたから。そんな簡単に出来ることじゃないし、やはり昔と変わらずその辺の行動力はあるんだなって感心した。自分の性格も変わったし、私もやりたいことをこうして形にできている。
やりたい事を見つけた人間、そしてそれを実行している人間は本当に美しいと思う。そういう人の心が私は好きだ。
だからこそ、あの頃のままの姿じゃないと願いたかった。私も、彼らも。変わった私なら、彼らのことも認められるし、過去のことも受け止められるし、記憶を上書きできると思った。
正直まだ怖い部分はある。
あの頃と変わってなかったらきっと地獄だし、思い出したくない記憶まで引き出されてしまう可能性だってある。
だからと言ってこのままでは今後過去の話なんて二度としないだろうし、それは多分創作者にとって結構致命的なことが気がする。こればかりは私の価値観だから分からないけど。
過去とケリをつけて、作品にして、この感情を形に残したい。
長々と読んで下さり、ありがとうございました。