VS 井道千尋女流二段(2戦目)
井道先生にリベンジ戦を申し込み。
前局では穴熊の鉄壁を崩し切れず時間切れになってしまったので、今回はそうならないよう「ある秘策」を用意して挑みました。
3手目▲6八飛がその工夫です。
簡単に説明すると「4手目に△5四歩と突かせないぞ」という意味で、井道先生が得意とされている中飛車左穴熊を封じる狙いです。
それでも△5四歩なら▲2二角成~▲5三角で馬を作れます(参考図)。
本譜は△5四歩でなく△6二銀だったので中飛車左穴熊の線は消えました。
また先手の角道が開けっ放しなので通常の居飛穴にも組みづらい形です。
さらに1筋の端の突き合いを早めに入れ、穴熊の可能性を徹底的に潰します。我ながらえげつない穴熊封じ(^^;
んんっ?これは5筋位取り……??
いや、井道先生は石川県出身で、同郷の鈴木英春氏に将棋の手ほどきを受けておられた時期があったから「かまいたち戦法」に違いない……!!
かまいたち戦法に対しては、四間⇒三間にスイッチするのが有力な作戦の一つ。以下後手が右銀を4五に配置したとき▲4六歩で銀をすぐ追い返せるのが自慢です(参考図)。
どうですか、ワイの完璧なる先回りの戦術は!!(ドヤァ
あれだけ念には念を入れて中飛車左穴熊の対策したのにあっさり組まれてるしいいいぃぃぃぃ!!!!!
気を取り直して下図。
7筋の歩を早めに切っていたのを生かして▲7五銀△5四飛▲7四銀と果敢に銀を前線へ繰り出しました。
以下△7二金なら▲7三歩△6二金▲8三銀成からぼちぼち桂香を拾っていけば完封できそうです。
実戦は△6四飛~△4二角から大駒二枚で揺さぶってこられました。
現状、一歩得で先手がわずかにリードしていますが、どこか一ヶ所でも網を食い破られると、この程度の優位など一瞬で吹っ飛ぶのが穴熊の怖さです。
繊細かつ正確な守りが要求されます。
20手近くひたすら相手の捌きを地味に先受けしまくり、下図を迎えました。
3三にいた銀を2四に出たのは、次に△5六歩~△3三角とのぞく狙いだと思うのですが、穴熊の防御力が落ちたので個人的に△2四銀はありがたかったです。
▲6四とと引いたあたりで、ようやく優勢を意識しました。
以下△6四同飛▲7五飛△6九飛成に▲7九金と惜しみなく投入。
竜を追い払わないと△5八銀や△8九竜~△3五桂の食いつきがうるさいので。
その後こちらにも小ミスがあり、下図は△5八銀と絡まれて嫌な雰囲気になっています。
しかし幸い3分近く時間が残っていたので、慎重に読みを入れて▲5五馬△4四歩▲6五馬と正着を指すことができました。
▲6五馬が、①目障りな6五桂を取り払いつつ、②急所の2一地点を睨み、③自陣の4七にも利かした一石三鳥の攻防手になっています。
その後は大きな波乱もなく、穴熊を最後まで寄せ切ることができました。
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本局をざっくり振り返りますと、
序盤ブロガーの知恵を振り絞って渾身の穴熊封じを披露したものの、あっさり組まれて作戦失敗(汗)。
ただ、かまいたち側を持ったとき三間振り直し策に苦労していたので、井道先生の中飛車左穴熊に組む構想はとても勉強になりました。今度使わせていただこうと思います。
中終盤では若干もたつきはしたものの大崩れせず、全体的に落ち着いて指せたかなと思います。10切れの時間配分にもだいぶ慣れてきました。
いやー、過大にお褒めいただいて照れます(笑)。
井道千尋先生、対局ありがとうございましたm(_ _)m
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