自戦記:クラリスシステム
先手:ぼく 後手:相手の方
▲7六歩△3四歩▲4八銀△8四歩▲5六歩△8五歩▲5七銀(図)
相変わらず英春流のマイブームが続いています。
図で△8六歩と突いてくれば"必殺!19手定跡"になりますが……。
△8八角成▲同飛(図)
相手の方は少し変わったタイミングで角を換えてこられました。
「飛車で取ってみろよ」と誘われている気もしますが、封印していたはずの振り飛車党の血が騒ぎ出し、僕の右手は銀ではなく飛車の方へ……。
△4二玉▲3八金△3二玉▲6八銀△6二銀▲7七桂△2二銀▲7八金△7四歩(図)
おそらく相手は「先手は右銀(5七銀)と振り飛車の組み合わせがちぐはぐで陣形をまとめづらいだろう」という読みでしょう。
また後手の早い△7四歩は"▲8五桂ポン"を警戒した歩突きで、以下△同飛▲8六歩△8二飛▲8五歩のとき△7三銀の受けを用意しています。
▲6六歩△7三桂▲6五歩△3三銀▲6七銀△5四歩▲8九飛△5三銀▲6六銀右(図)
「クラリスシステム」に組み上げるのが▲同飛と取ったときから描いていた一連の構想でした。
こいなぎ氏がツイートしている図(後手クラシス)の場合は△5二玉~△6二玉とひたすら千日手狙いで待機しても良いし、△8二角~△7四歩から打開を図るのもありでしょう。
△7二金▲4八玉△4二金▲3六歩△8一飛▲7五歩(図)
本譜の△7三桂+7二金型は前述した▲2八角の揺さぶりに備えた手ですが、桂馬を跳ねてしまったので▲7五歩の新たな仕掛けが生じました。
以下△8四飛と浮けば▲7六銀と分厚く駒を足し、左上を開拓しながら入玉を目指すイメージで指せばよいでしょう。
△7五同歩▲同銀△7四歩▲同銀△8四飛▲7五歩△9四歩▲6一角(図)
▲6一角を見て後手投了。クラリスシステムは知名度は低いですが、対人間にも対ソフトにも効果を発揮する優れものです。逆に後手としては6筋の位を取られると面倒なので△6三銀型を急いだほうがよいかもしれません。
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