宇宙トークイベントに参加した
(これは2024年2月3日に「ないない島通信」にアップした記事です)
私の住んでいる国分寺市は、糸川英夫教授が初めてペンシルロケットを成功させたことから、日本のロケット発祥の地、と呼ばれています。
小惑星にも「国分寺」と名付けちゃったりして、国分寺は宇宙的に有名な地名になっています。
というわけで、国分寺市ではよく宇宙関連のイベントが開催されます。
去年は、はやぶさ2が持ち帰った砂の展示をしたり、移動プラネタリウムの開催なんかもありました。
で、今回、国立天文台の阪本成一氏を招いて、トークイベントを開催したというわけ。
阪本氏のトークが本当に楽しくて、あっという間の2時間でした。
太陽って何色? から始まり、地球と月の公転周期のこと、今月面上にいるSLIMのこと、月面上のローバーの様々な形態の話では、ドラえもんまで登場します。
小惑星の話では「星の王子さま」が登場。あの「星の王子さま」のイラストは現実的じゃない、王子さまが星の上に直立なんてできっこない、という話や「はやぶさ」のカプセルが実はプラスティックでできている、という話、
また、ISSは実は居住空間はほんの少しで大半はエネルギーと環境保全のために存在する。もしも地球でも、同じ比率で環境保全をすれば、地球環境は健康に保たれるはずだとか。
火星では何を食べるか、今注目の昆虫食の話や、蚕を卵の状態で宇宙に持っていき、繁殖させて食料にするとか、蚕の蛹で作る火星クッキーの作り方とか。
ブラックホールは宇宙にたくさんあるけど、実は大食漢ではなく、大半が食糧難でげっそりとやつれているのだとか。というのも近隣を通過する星はあるけど、ブラックホールに捕まる星はそう多くはないから・・とかとかとか・・もう話が尽きないのです。
そして、第二部はロケットの歴史について。ロケット燃料の話のついでに、味覚糖とコラボして「ぷっちょ」を燃料にして打ち上げたキャンディロケットの話なんかもあって、これは300mくらい上昇したそうです。遊びでやったのだけどね、と。
実に盛りだくさんで、会場はわきあいあいと笑いが絶えず、私もいっぱい笑いました。
ホント、楽しかったなあ~
隣に座っていた若い男性が、終わってから阪本氏に質問していました。
天文に興味があるけど、文系なので、JAXAなどで宇宙関係の仕事ができるだろうかと。
阪本氏は丁寧に答えていました。もちろん、できます。宇宙関係の仕事には様々な人たちが関わっていますから。
子どもたちの質問もけっこうあって、
地球と水星の磁力はどっちが強いですか、とか、天文台で働くには何をすればいいですかとか。
天文台で働いたり、宇宙関係の仕事をしたいと思ったら、まずは人とのコミュニケーションが大事です、と阪本氏は応じていました。
なるほどねえ。
こうして、ムッタやヒビトの後継者たちが生まれてくるのだろうなあ。
頼もしい限りです。
毎回、こうしたイベントに参加して思うのは、
宇宙好きに悪い人はいない、ということ。
みんな下向かないで空を見上げてるからかしら。
宇宙や星のようなとてつもなく大きなものに向き合うと、人は自然と無垢で純真な気持ちに帰るようです。
次回のイベントにも参加しよっと。