新入社員の皆さまへ-ドル円レート見通し
ここから本題に入っていきましょう。ドル円レートの見通しについて、まずは大きな要因の一つである内外金利差についてお話ししたいと思います。
内外金利差とは、ドル円レートでいえば米国の金利と日本の金利の差のことを言います。そして、両国の金利は金融政策によって決まり、金融政策は物価水準によって決まります。つまり、物価水準の見通しを立てれば為替水準も見通せることになります。
現在の日本の物価水準は若干のインフレ気味で、22年末あたりをピークにインフレ率は下がってきています。23年12月のデータでも前年同期比2%ちょっとです。日銀は安定的な2%のインフレを目指しており、この水準であればマイナス金利政策などの金融政策を少しずつ修正していく可能性があります。
計量経済学を勉強した方ならば予測モデルを作ったことがあるかもしれません。最もシンプルな予測モデルを使うと、確かに若干のインフレ率の減少は確認できますが、上がることもあり得るという結果になります。結局、たくさんの数字を確認して物価の予測をする以外にないことがわかります。もちろんChatGPTにも答えはありません。
今回は物価水準に影響する8つの指標を用意しました。これをここから一つずつ見ていき、最終的にインフレに向かうのか確認していきましょう。
ここから先は
930字
/
11画像
¥ 500
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?