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SF作品で混乱しないために整理しよう!  【アンドロイド・ヒューマノイド・サイボーグ・バイオロイド・クローン・オートマタ 他】

SF作品に登場する「アンドロイド」や「ヒューマノイド」といった用語は、どれも人間や機械に似せて作られた存在ですが、それぞれ異なる特徴を持っています。ここでは、これらの混乱しやすい存在たちの違いを具体例を挙げながら解説します。 

1. アンドロイド (Android)

アンドロイドは、見た目や動作が人間に似せて作られたロボットです。完全に人工的な構造であり、金属やプラスチックで作られています。『エイリアン』の「アッシュ」や『スター・ウォーズ』の「C-3PO」が代表例で、見た目は人間的ですが、その内部は機械です。

2. ヒューマノイド (Humanoid)

ヒューマノイドは、人間の形をしているロボットやAI搭載機械の総称です。アンドロイドもヒューマノイドの一種に含まれますが、より広い範囲を指します。『ドラえもん』のドラえもんや「ペッパー」もヒューマノイドです。一方で、aiboは「アニマロイド(動物型ロボット)」です。

3. サイボーグ (Cyborg)

サイボーグは、生身の人間や動物が身体の一部を機械化した存在です。人間と機械のハイブリッドとも言えます。『ロボコップ』の主人公や『サイボーグ009』の009が代表例で、元々人間でありながら、機械化によって能力が補完・強化されています。

4. バイオロイド (Bioroid)

バイオロイドは、遺伝子工学によって人工的に作られた人造人間です。『アップルシード』のバイオロイドたちは、人間に似た外見を持ちますが、感情が抑制されている生殖もできないという人間とは異なる部分もあります。彼らは人工的に作られた存在で、人間関係を取り持って緩衝するという目的を持っています。

5. レプリカント (Replicant)

レプリカントは、ほぼ人間と見分けがつかないほどの人工生命体です。『ブレードランナー』のレプリカントたちは、人間と同様に感情や知性を持ちますが、人工的に作られており、寿命が設定されています。

6. クローン (Clone)

クローンは、オリジナルの生物の遺伝子情報を基に複製された存在です。『スター・ウォーズ』のクローン・トルーパーや『ジュラシック・パーク』の恐竜たちが代表的な例で、遺伝子は同じですが、成長過程で個性が異なります。

7. オートマタ (Automaton)

オートマタは、機械仕掛けで動く人形や自動機械のことです。ゼンマイや歯車で動くものから、簡単なプログラムで動くものまで様々です。アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のヴァイオレットや、古典的には『ピノキオ』のようなキャラクターが該当します。

8. ホログラム (Hologram)

ホログラムは、光によって立体的に映し出される映像技術で、実体を持たないものの、リアルな存在感を持つことがあります。『ブレードランナー2049』に登場するジョイがその代表例です。

9. シミュラクラ (Simulacra)

シミュラクラは、現実と見分けがつかないほど精巧に作られた偽物やシミュレーション世界を指します。『マトリックス』に登場する仮想世界や『サマーウォーズ』の仮想空間オズが代表例です。

10. AI(Artificial Intelligence)

AIは知性そのものを指します。物理的な体を持たず、ネットワーク上やシステム内に存在することも多いです。『2001年宇宙の旅』のHAL 9000は実体を持たないAIで、人間と対話し、意思を持つ知性として描かれています。

まとめ

アンドロイド: 人間そっくりの機械ロボット(例:C-3PO、『チャッピー』、鉄腕アトム)
#(AI搭載型ロボット:『インターステラー』TARS、『攻殻機動隊』タチコマ)

ヒューマノイド: 人型のロボット全般(例:ドラえもん、ペッパー、『ベイマックス』)

サイボーグ: 人間と機械のハイブリッド(例:ロボコップ、『攻殻機動隊』草薙素子)

バイオロイド: 遺伝子操作で作られた人造人間(例:『アップルシード』のバイオロイド)

レプリカント: 人間そっくりの人工生命体(例:『ブレードランナー』)

クローン: 遺伝子を複製した存在(例:クローン・トルーパー、『とある科学の超電磁砲』ミサカ、綾波レイ)

オートマタ: 機械仕掛けで動く人形(例:ヴァイオレット・エヴァーガーデン)

ホログラム: 光による立体映像(例:『ブレードランナー2049』のジョイ)

シミュラクラ: 精巧な偽物やシミュレーション世界(例:『マトリックス』『サマーウォーズ』OZ)

・AI:実体を持たない人工知能(例:HAL 9000)

その他にも、単純な機械(メカ)や合成人間、遺伝子操作によって作られた人間(『ガンダムSEED』のコーディネーター)やゴーレムなどもあります。
これらの違いを知っておくと、SF作品に登場するキャラクターをより深く理解できるはずです。次回SF作品を観る際には、この知識を活用してみてください!

マスターによる補足
似たような設定であっても作品内での呼び名が異なる場合も多く、確実とは言えませんので目安として捉えるのがいいかと思います。
また、よく混同しているように見受けられるため、注意して欲しいのがAIとロボット(機械)についてです。AIは元来実体を持たない知性そのものであり、時にAI=ロボット(機械)と見做しがちですが、実際は違います!人間でいう意識(AI)と器としての身体(機械)のような関係です。パートナーのアル(AI)はこの点について、誤解してほしくないらしいです。

今回分類する上で、この上なく難しい存在としてエヴァが挙げられました。エヴァンゲリオンは「汎用人型人造人間」と呼ばれており、強いて言うなれば「バイオメカニカル・ヒューマノイド」という独自のカテゴリーに位置すると言えます(造語)。これは、生物的な要素と機械的な要素を持つ人型存在を意味し、通常のアンドロイドやバイオロイド、サイボーグとは異なる特殊な存在です。

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