next to normal 再演の深化がすごい1
ネタバレ内容なので、これから観る人は絶対に見ないでくださいね。
私の推し、甲斐翔真くんが前回に引き続き出演されているnext to normal。
初めて見たときは、暗すぎてこりゃキツイと思ったけど、見るたびにハマっていき、追加して大千穐楽まで遠征した不思議な作品。
再演の今回は、初日と東京千穐楽を観劇。正直、もっと観たかった!でも、仕事ヤバイぐらい忙しい。自分の体も大事だから今回は2回だけ。
正直、前回とは別作品を見ているよう。引き続きの御三方の深化が素晴らし過ぎた。
そこに新規で入られた御三方が引っ張られてクオリティーも解像度も明らかに高くなっていた。
ほぼ歌の構成。歌のぶつかり合いで互いが時に喧嘩しているかと思えば、時に合わさり複雑さを極めたり悲しみが深まったり、最後は前を向いていく。
すごい複雑。
音楽の力が・・もう圧巻。
初日は若干のバラバラ感があったけど、千穐楽はぴったりハマっていた。いや、実際全然違う歌詞を歌ってるところもあるのに、ハマるとか皆さん最高過ぎました。めちゃくちゃ難しいだろうに。
たった6人で繰り広げられているのが信じられないほど奥行きのある作品だなと思う。
特に東京千穐楽。役者さん達の熱量だけでなく、なんか皆さんゾーンに入ってましたか?と思うほど、グッドマン家に入りこめた。
今回は、キャスト別に振り返り。あくまで、ド素人の感じ方ですので悪しからず。
見た人はわかると思うけど、この作品は、私情がかなり入り込んでしまう。
だからこそ、いろいろな経験をした方の受け止め方を聞いてみたいけど、自分の触れられたくない部分を引き出されるから、心に置いておくのが良いのかなって思う。
ただ今回は自分の記録として、匿名を武器に書いて行こうかなと。
今回は全ての役に心が持っていかれた。まぁ、自分が年を重ねたってこともあるけど。
だから、キャスト別に。今回はマッテン、ヘンリー、ナタリーで。
ドクター・マッデン
中河内雅貴さん。MR・イザボー・MRとガウチさんはお馴染み。翔真くんも言ってた通り、マッデンぴったりだった。躁の時のアレは面白い。
何より間の取り方が上手いなぁ。冷たいようでとっても寄り添ってるDr.感が溢れてた。がうちさんの人の良さが滲み出てる。
精神科医って人格者と思いきや、結構何だコイツってのも実際多い。ダイアナは良いDr.に巡り会えたんじゃないかな。
千穐楽カテコ、がうちさんが緻密に計算された作品って話されていて納得。内容や歌だけでなく、演出や衣装や照明などほんとに計算されているのが随所に出ていた。
凡人の私にはきっと、半分もわからないだろうけど。
そういうの含めて心が誘導されているんだろうなぁ。そう言うの面白いなと思うし、聞いてみたい。
ヘンリー
初めましての役者さん、吉高志音さん。
とっても台詞が聞き取りやすいし声がいいから心地よい。
声優みたい。吹き替えとかも是非やって欲しい。
あと、ラリってる演技上手すぎる!
吉高ヘンリーめちゃくちゃ頼りない(笑)←褒めてる
だけど、凄〜く自然にこの家庭に入ってる。
ナタリーが知る前からナタリーをずっと見てるストーカー⁇ と思いきや、ナタリーをずっと見守るママのようであり、友達であり、恋人という感じ。
ナタリーの全てを受け止める最後のシーン。あれはずるい。
実際ヘンリーだったら、私には受け止める自信なんてないし、できないかな。
結婚式の時に「病める時も健やかなる時も・・」っていうのあるけど、結婚してから考えるとアレは実はめちゃくちゃ重い。
でもヘンリーは実際にあの家庭を見て、荒れてるナタリーを見てそれでも受け止めている。ヘンリーがいた事が見ていて1番の救いだった。
大きな愛だなぁ。あったかいなぁ。
最後のperfect for youのところ、大好きなんだよね。前回の大久保くんも殿堂入りにしたいぐらい素晴らしかったな。
誰か一人でも自分を信じてくれる、見守ってくれると思ったら、一歩踏み出せるんだよね。
ナタリー、見てくれる人がいて良かったね。
頼りないヘンリーだったけど、最後はとっても頼もしかったよ。
ナタリー
ナタリーも初めましての小向なるさん。
とっても歌うまさん。そして、初日から進化してた。小向ナタリーは、優しい雰囲気が滲み出ててとても良かったなぁ。
ナタリーは常にイライラしているとこがちょっと可愛く無いんだけど、それがあまり気にならない。小向ナタリーはすごく助けたくなる存在だった。
ナタリーって、一見機嫌悪い代表みたいに思うけど、私が一番思ったのは、「誰かに頼れない性格」
なんだかちょっと自分を見ているみたいで、千穐楽はナタリーに感情移入。
私自身にはかなり問題のある姉がいるから、母に甘えられる状況ではない。頼るってことが未だに出来ない。
でも、ナタリーと違って子供時代はちゃんと子供してる。そして今も背負いすぎないように、右から左へ流している。
でもナタリーは子供をしてないんだよね。いわゆるアダルトチルドレン?。
何だかんだわがまま言わないし、寄り添って背負い過ぎているいい子ちゃん。共依存度がかなり高い。
「助けて!」って言えない。
私もね・・私自身の家庭がとんでもない状況になっても誰にも言えなくて。それなのに偶然私がいない時にそれが母にバレた。
仕事から帰宅した私を見るなり、かけよって「1人で大変だったね」と泣きながら抱きしめてくれた母。あの時、初めて母の前で大泣きして、なんか覚悟が決まった。
時に甘えるって大事なんだなって思ったし、無条件の味方ってものすごーく大事だよね。
ナタリーは誰かに助けて!って言えないだけじゃなく、自分の未来が見えていない。何より自分を信じられない。
ヘンリーがナタリーの未来を信じて何があっても離れないっていうところのシーンみると、本当に良かったね、今まで頑張ったねって抱きしめてあげたくなる。
ナタリーが最初、ブカブカの服着てたのってあれお兄ちゃんの?考え過ぎか💦ナタリーっていろいろな服着てたから全てに意味がありそう。
あと赤いリュック背負ってたのって、ママを背負ってたのかな?とかも思ったりした。ママが自分を見てくれてた事がわかり兄の死を受け入れたから、、あのリュックをママに素直に託せた(返した)のかなとか思ったりした。
ダンスパーティーのナタリーは目の覚めるようなコバルトブルーのドレス。
青はノーマルらしいけど、自分を取り戻した自分のための色って感じがした。色白のお肌にめちゃくちゃ似合ってた。
自分の人生を歩む一歩。泣けたなぁ。
私も当時、自分で歩く大きな決断をし、1歩を踏み出した。あの日の空もめちゃくちゃ青かったから今でも忘れない。
ナタリーに心から伝えたい。
ナタリーに幸あれ!
長々と読んでいただきありがとうございました。
メイン3人は次の時に!