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モンスタハンター2ndG


ゲームは結構していたほうだけど
都会に行ったころ
生活基盤を整える、築くほうに懸命、夢中で
そこまでやっていなかった 
それでもMMORPGのRMT商人という闇バイトのため週に1、2度くらいのログインはしていたけれども
新しく覚える生活としてのあれやこれやのため気も向かなかった

それからしばらくしたある時 
仕事先の待機任務の時間に
携帯ゲーム機を夢中で触っている人を目の当たりにすることから再燃することになる
この人はその仕事を取りまとめている人なのだけれど
なにせ待機任務の拘束時間がやたら長いのと
立派なビルでの仕事だけど
地下の人目につかないところでの連絡が来たら
動き出す対応仕事のため
静かに待つのに携帯ゲーム機が好都合だったのだろう
ただそれを見慣れない田舎の半引退オンラインゲーマーである私は
少ないとはいえ人前でオタクに見えることが気にならないのだろうか
とか
大の大人がそこまで没頭してやることなのか
とか
自分のことを棚の最上段にあげながら
ボンヤリと思っていた

その仕事の人は
鋭い目つきと金髪のため
人と目も合わせられない私には話すのにハードルが高くというか高跳びくらいあったので
直接ではなく遠巻きに人となりを聞いたりしたくらいだった
その仕事もしばらく経ち、ようやく本人に
目を合わさないまま話せるようになり
携帯ゲーム機のことを尋ねてみることができた

ゲーム機はソニーのPSPで
中身はモンスタハンターポータブル2nd
だという
モンスターを倒して素材を集めるのだそうだ
よくわからない
なにがそこまで没頭させるのかも
4万弱するものを持ち歩いている感覚も
よくわからない
でも目を合わせて話して中身を聞き出そうとするくらい
ずっと気にはなっていた 何が惹きつけるのか
ただそれでも
生活基盤を整えることもあり
そこまで金銭的余裕も時間もなかった 

都会で過ごすようになり
田舎と決定的に違うのは
お店の営業時間だと思った
田舎にも24hのスーパーとかはあるが
都会は色々な業種?形態?で見かけることがあった
夜中終電近くに帰ることもあり
その時に列をなしている人達がいて
パチンコ屋ではないよなと思いつつ
聞いてみると
ゲーム屋の零時販売という
都会特有のものだった
コロナを経て今はどうか分からないが
当時は日付けが変わると同時に店頭販売するところがあり そのお祭り感が私にはとても新鮮だった
かなり迷ったが
そのお祭り感覚とボールペンを換金することに成功したため
列に並んで買ってみた
PSPとモンハンポータブル2nd G
抗えなかった
モグリのRMT業者のリソースを
全て注ぎ込むことになる
今まで嫌悪していたはずのものを
全て自分でやるようになる
睡眠時間を削ってまでやること
人目を気にせず
場所を気にせず
降りる駅を気にせず いや気付かず
プライオリティシートを使う迷惑行為を行うことをやるようになる
色々含めて廃人になったのだ
人を集めては狩りに行き
休みは早起きしたり
帰りは区切りがつくまで
駅のホームの椅子に座ってまで
やっていた

ここまでしてゲームデータさえ今では残っていないが
都会の友達とは今でも付き合いがある
みんなゲームもしなくなり
いいおっさんだ
今でも残っている他のものは
当時高校生だった年代の子とも話が合わせられることだ
無茶であり無謀な生活だったけど
意外と無駄無意味でもなかった

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