第15回 「ポケモンは自殺を減らす」
こんにちは。ニダイバナシと申します。
私は現在、「ランダム都道府県」×「ランダム単語」でテーマを決めて、強引に記事を書くという企画を行っております。
さて、今回のテーマとなる都道府県を決めていきましょう。
ガチャガチャ・・・
出ました。福井県! 恐竜・眼鏡をはじめとする多種多様なジャンルで有名かつ人気の県ですね。名産品でいうと羽二重餅や鯖のへしこ等が知られていますね。
そのお相手となる単語は何になるのか!
ガチャガチャ・・・
めちゃくちゃ重い単語がきましたね・・・ 『海辺の生と死』しか思い浮かびませんよ。
これは単なる記事であって小説なんかの類ではないのに・・・
ただ! どんな食材が来ようとも料理するのが私の役目!
さあ、行きましょう。今回のタイトルは「ポケモンは自殺を減らす」です。
1. 福井県の名所・東尋坊
福井県は坂井市に言わずと知れた名勝地があります。
東尋坊です。ここから眺める日本海は筆舌に尽くし難い雄大さがあり、四季折々に違った美しさが堪能できるというのも、大きな特徴です。
しかし・・・
残念なことに東尋坊はその美しさではなく、違った側面から有名となってしまっています。
そう。東尋坊は「自殺の名所」なのです。日本国内では「華厳の滝」・「青木ヶ原」と並んで、自殺者の多い景勝地、いわゆるホットスポットとして知られています。「自殺の名所」というレッテルが観光地に与えるダメージは甚大であり、東尋坊もその対策を数多く行っています。
近くの公衆電話には「いのちの電話」に繋げられる機能があったり、最近ではドローンを活用したパトロールも行っているようです。
それらも少なくない効果を見せてはいるようですが、決定的な施策とまでは行かないようです。
ですが最近、東尋坊での自殺者は大きく減りつつあります。どうやらその影には有名ゲームの影響があったようです。
2. 救世主はポケモン?!
『ポケットモンスター』シリーズは1996年に産声をあげた日本の伝説的なゲームです。
今や世界一のキャラクターコンテンツといっても差し支えないほどの広がりを見せるポケモンですが、2016年にはとうとう二次元の壁を克服し、三次元の領域にまで到達しました。
そう。「ポケモンGO」です。
携帯のGPS位置情報とAR技術を活用し、実際の街中でポケモンたちと出会い、戦い、仲間にすることができるという画期的なゲームとして、リリース当時は大きな話題になりました。
では、なぜこの「ポケモンGO」が東尋坊の自殺者を減らすこととなったのでしょうか。
その謎を解く鍵は「ポケストップ」にあります。
ポケモンGOには、ポケストップと呼ばれるアイテム補給所があります。不足したモンスターボールや回復薬などを入手することができるのです。
このスポットは大抵、有名な場所に置かれることが多いです。たとえば、ハチ公や東京ドームなどなど。
勘の良い方はもうお分かりなのではないでしょうか。
そう。東尋坊がこのポケスポットに登録されているのです! その影響もあって、東尋坊は連日ポケモントレーナーたちで大賑わい。
その人目の多さから自殺者も減ったということなのです。
3. 位置情報ゲームは世界を救うか
古くはIngress、最近ではドラクエウォークなど衰えを知らぬ位置情報ゲームですが、もしかするとそれらは世界を救う力さえも持っているかもしれません。
プレイヤーに現実世界での移動を促すという位置情報ゲーム特有の性質は、本来であればあまり人が集まらないような観光地やお店などにとって計り知れない経済効果を与えます。
昨今では、TPOをわきまえないプレイヤーの存在が社会問題にもなりましたが、正しく遊んでいる分には、経済のサイクルを全国に行き渡らせる動力源としては最上級のものでしょう。
実際、東尋坊の例のように自殺者減少という経済効果以上の成果をも生み出すポテンシャルを秘めているのです。
無論、人目があるがゆえに断念した場合、その自殺者を真なる意味で「救った」とは言えないかもしれませんが、自らの判断で命を捨てることをやめたという事実はその人が思い直す、あるいは周囲に相談しようと思えるようになるこれとない契機になるでしょう。
位置情報ゲームはプレイヤー以外にも幸せをもたらすというゲームの理想像なのです。
最後まで読んでいただき、誠に有難うございます。
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