悔しくて苦しくて哀しくて泣いたなぎちゃんの話
なんか瞬間的になぎはぱぱとの約束を思い出して泣いた
あの約束したのはいつだっただろう
たしかなぎがすでに仕事して家を出てたころだったと思う
そしてぱぱは覚えているのだろうか
2人でごはん食べながら話したいんだけど
ぱぱは、いいよ
と言った
軽い口調で、まるで簡単な話だとでも言うように
なぎはぱぱに聴きたいことがたくさんあった
名前も変えて、着信拒否して、自分だけの戸籍まで作ってるのに心と体が一致しない矛盾だらけの約束
ぱぱは現在ままといもうとと暮らしてるらしい
しあわせなのかな
それとも後悔してるのかな
なぎの約束は何時だって守られない
何度も助けてってSOSだしたって気付かないフリをしたよね
もうなぎのこと諦めちゃった?
精神障害者だから?
いらない子だから?
なぎに会うとつらいから?
なにも期待してないから?
悔しくて
苦しくて
哀しくて
うずくまってただただ泣いた
いっぱい泣いた
なぎより先には逝かないで
お願いだからお願い
確率的には無茶だってのはわかってる
でもさ、なぎなかなか居なくなれないからさ
空想だけどさ空の星みたいになれるなら一等星じゃなくてもいいからここにいるって頑張って次元を越えて光るからたまにでいいから見つけて
こっちくるならできるだけ隣の星になって欲しいな
そして話せなかったこといっぱい話そうよ
ほんとは約束守って欲しいよ
ねぇ、なんでぼくのこと探してくれないの?
嫌いなの?
なんで?わかんないよ
家から出る時はあんなに反対してたのにね
なぎは今日もちゃんと生きてます
だからぱぱも生きてるよね
ぱぱはよくあのマンションのベランダで缶ビール片手に座ってたよねあんなに危ないベランダないじゃんってくらい手すり低かったよね
なにを考えてた?なにも考えてなかった?
なにか感じてた?なにもなかった?
なぎもぱぱいない時よく座ってたんだよ
なぎは高いとこ好きだけどあそこは高すぎたよね
なぎはだいたいあーここから落ちたら終われるんだなって想ってたよ