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アソビの追求

 最近チェスにハマった。ハマったといえども真剣に学んでいるわけではなく、しょせんお遊び程度にハマっているだけなのだが、非常に奥の深いゲームだと思う。

 事の始まりは某家庭用ゲーム機にて、世界中のアソビが収録されたソフトをプレーしていた時だ。ランダムに選ばれたアソビをこなしていく中で、チェスとの出会いがあった。かなり有名なボードゲームだし、基本的なコマの動き位は知っていたものの、真剣にプレーしたことがなかった。
「ポーンお前正面の敵は倒せないんか!」
「なんで今引き分けになった!?」※ステイルメイトのこと
「なんで今ポーン取られたんだ!?」※アンパッサンのこと
 初プレーの結果はというと、まあどったんばったん大騒ぎであった。将棋よりも駒が少ないから、心のどこかでなめていたところはあったのかもしれない。各駒の動きが豊富すぎて、また序盤の定石も分からないので、探り探りプレーしてなんと3時間くらいぶっ通しで盛り上がってしまった。
 大学を卒業する歳にもなるとボードゲームだとか戦略的ゲームを真剣に遊ぶ楽しさがわかってきたりする。幼い頃兄と2人で、わけもわからずマグネットタイプのチェスをガチャガチャ動かしている頃とは体も心も大きく変わり、考える悦びを知ったが故なのかもしれない。奇遇なことに兄も将棋を多少かじったようで、帰省した時には美濃囲いでボコボコにされてしまった。初心者相手にナントカ囲いやら振り飛車やら仕掛けてくるのだからひどい兄である。
 大人になると、というか社会人になると、ボードゲームや家庭用の据え置きゲームに夢中になる人が多いらしい。それは僕自身がかみしめてもいる。20時に帰ってきて寝るまでの3時間ほど、まったりと心を休める時間が欲しくなってしまう。誰だって家にいながら仕事などしたくないのだ。ナントカウィルスの影響もあってか、某 島に集まるゲームも大きなヒット記録を築き上げるなどオンラインで楽しめるものが人気になっているとか。ゲームボーイから長年にわたって派遣を握っていた携帯ゲーム機たちは休息に入り、どっしり腰を据えて取り組める据え置き機が最近の流行らしい。確かに今の時代スマートフォンがあればあらゆるゲームがプレーできるから、必然といえば必然の流れなのだろうか。

 ハマってしまうと惜しみなく投資するタイプなもので、さっそくチェス盤と駒を購入する計画を立ててしまった。というかチェス盤はすでに購入した。おそらく今後買い替えることもないだろうから、と少し背伸びをしてみたりして。これ以上娯楽で生活を削りたくないのだが、心に投資していると思えば現実逃避できるだろうか…

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