浅井ダイキ

音楽教師、作曲家・編曲家として活動しています。趣味で文章を書いています。ときどきチラシの裏にイラスト描きます。音楽ネタ、ガンダムネタが多いです。どうぞよろしくお願いします。

浅井ダイキ

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最近の記事

【国葬について考える】

最近は「国葬」のニュースをよく聞くが、国葬と言って思い出すのは、ジオン公国で行われたガルマ・ザビ大佐の国葬である。静かに弔いたいという公王の願いを却下するかたちで、長兄であるギレン・ザビ総帥は国葬を断行したのである。 これには明確な意図があった。非業の死を遂げた者を英雄扱いし、国威発揚につなげようとしたのだ。 一年戦争も中盤にさしかかり、消耗戦の様相を呈した時期だっただけに、総帥としても意地を見せたかったのだろうが、ジオン軍の連戦連敗を考えると、ここらで終戦協定を結んでお

    • 【映画「ククルス・ドアンの島」レビュー】

      ガンダムは単純な勧善懲悪のアニメではないとよく言われるが、その象徴のような回が「ククルス・ドアンの島」である。 敵側であるジオンにも「良い人」は居る。 クルス・ドアンは戦災孤児たちを連れて戦場から逃げた。 敵前逃亡は死刑だと軍規では定められている。 しかし可哀想な子供たちを育てるため無人島での自給自足の生活を彼は選んだのだ。 驚いたのは映画化に際して追加されたエピソード。 無人島にはなんと、ジオン軍の核ミサイル設備が隠されていたのだ! マ・クベ大佐(映画ではなぜ

      • 【ウクライナに実際にあるオデッサという町】

        最近ニュースでよく聞くオデッサという地名。 オデッサというのはロシア語読みで、ウクライナでは「オデーサ」らしいが・・・ ガンダム・ファンなら「オデッサ作戦」を思い出すはずだ。 そう、ジオン公国が掌握する鉱山基地を奪還すべく、連邦軍が攻撃をかけた一年戦争中盤のオデッサ作戦である。 この辺りは平地なので実際に鉱山があるのか知らないが、ガンダムの時代でも戦闘が起きやすい要所であるようだ。 ヨーロッパ各地の陸軍を集結させた連邦に対し、ジオンは格段に戦力が劣る。 ジオン軍を

        • クリエイティブには2種類の意味がある

          「クリエイティブ」には2種類の意味がある👔 社会人になりたてのころ、当時の上司がよく『クリエイティブに仕事をしろ』と言ってた。 その時は『てめえみたいな360度どっから見ても凡人に言われたかねーよ。舐めんじゃねえぞ』と思っていたのだが、上司が言ったクリエイティブとは、絵を描いたり楽器を演奏したり…というクリエイティブではなく、『みずから考え価値を生み出す』という意味でのクリエイティブなんですね。 つまり、効率よく仕事を進めるとか、よりよい方法を見つけるとか、より高いクオリティ

          アイドルのライブに来る奴だいたい3種類

          アイドルのライブに来る奴だいたい3種類🎤 ①灰色おじさん 生涯独身の大先輩、灰色っぽい服装、どこで買ったかわからないシューズ。感性が昭和なので、フリフリスカートの王道アイドルに安心感をおぼえる ②オタク。オタ芸やコールでライブを盛り上げる。仲間意識が強い。 チェキや物販の中心的なお客さん。 ③あばれるロック系あんちゃん パンクバンドのファンからロック系アイドルに流れてきた。ダイブ、モッシュ、リフトなどであばれまくる。黒T着てる。

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          ライターとして仕事したい

          子どもの頃から文章を書くのが好きでライターをやりたくて今の会社で働いて、やらせてもらえなかったけど、ライターの人たちを間近で見て、ライターに必要な能力は文章力ではないと知った。 それは取材力。 基本おれは自分にしか興味ないクズ野郎なので、なにかイキイキしている人や頑張っている人に関心を持ち(持っているフリをして)積極的に話を聞き出すことができない。 なのでライターの人が唾を飛ばしながら必死に話してるのをみて、その隣で黙ってしまう。 当然だが記事の主役は取材される側。スポットを

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          もっと早くDAWやってれば良かった

          ギター歴35年🎸苦難の歴史を語る③ 🎹もっと早くDAWやってれば良かった🖥 🎤歌の才能ないからソロで出来ない バンドやるしかない 👇 だけどバンドだとヤル気とか音楽性が人それぞれ違うから温度差があって、すぐ辞める&自分の思うようにいかない 👇 ギタリストとしてやっていくほどのセンスもテクニックもない🎸 👇 漫画家とか小説家ならひとりでバリバリ書いてデビューできるのに、作曲家はなんでそれができない、そもそも自分がやりたい表現ができない 👇 なんと!こんな悩みがDAWで一気に解消

          もっと早くDAWやってれば良かった

          2000年代フェスの隆盛、オーガニックな人たちがいっぱい出てきたの嫌だった

          ギター歴35年🎸 苦難の歴史を語る② 『フェスの隆盛からオーガニックな人たちがいっぱい出てきたの嫌だった』 環境やら生活やら、やたらオーガニックを良しとする盲信的な人たちが2000年くらいから増え出した。彼・彼女らはいかにも信条があるようで、無い。ただ流行に乗せられているだけだ。フィールドが家庭菜園になっただけで、パリピかサーファーとあまり変わらない。いま思うとめちゃくちゃチャラい人たちだ。 音楽はこれに呼応するように自然一体化を目指すような長尺インストやインプロビゼーション

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          80年代バンドブーム、悪夢でしかなかった

          ギター歴35年🎸 不遇の時代を振り返る① 『80年代バンドブーム悪夢でしかなかった』 13才でギター始めて、自分にとって最初の大きい 難局はバンドブームだった。 ヤンキーとか、運動のできる目立つ子たちが、単なるカッコつけでバンドはじめて、へんな日本のバンドのコピーをやる… 文系の自分にとっては違和感でしかなく、『どうせすぐ辞めるのに俺より目立ってんじゃねーよ』と、いつも思っていた。 しかしコイツらにとっては学校の体育館が生涯で立った一番でかいステージだったわけで、俺は卒業後に

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          ブックレヴュー③『モテたいと思っている男ってなんであんなに気持ち悪いんだろう〜本当にうまい女性のほめ方〜』

          大島薫『モテたいと思っている男ってなんであんなに気持ち悪いんだろう〜本当にうまい女性のほめ方〜』 この著者は女性に見えるが男性です。 基本ゲイですが、男性の見た目だったころは女性と付き合った事もあります。 ‥つまり恋愛の達人なわけです。 好感が持てるのは、恋愛だけでなく職場や友人など女性全般の接し方に言及している点。文章も論理的かつ読みやすく、男性がいかに勘違いしているかを鋭く指摘している。 こういうモテ本は男性の著者が男性目線で書いたものがほとんどですが、男性ながら女性とし

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          J-POP論・普段聴いている音楽と、商売としての音楽は別物として切り離すという、高度な割り切りに感服いたす

          自分が普段聴いている音楽と商売としての音楽は別物として切り離すという高度な割り切りに感服いたす ①草野マサムネ ラジオで「音楽大陸漫遊記」という番組をやっているのをたまたま聴いていたら、60年代のサイケやハードロックをいろいろ流していた。しかも名前すら聞いたことのない超マニアックなバンドばかりで驚いてしまった。スピッツのさわやかさに心酔している全国のOLが口をポカーンとしている様を想像して笑えてしまった。 音楽を探究する資質があるからこそ創作者としてやっていけるわけで、マニア

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          知られざる天才バンド、Delays

          知名度はあまりなくても超才能があるアーティストってたまに居るもので、イギリスのブライトン出身のバンドDelaysのボーカル、グレッグ・ギルバートもそんな人だ。 とにかく音楽のクオリティが異常に高い❗️ イギリスらしいドリーミーなギターポップを下敷きにしながらも、シンセを大胆に取り入れた骨太なサウンドを構築🎹しかも歌がうまいので高音も難なく出せて、コーラスワークでもスケールの大きい表現ができている! さらにグレッグは絵画でも細やかな表現力を発揮しており、詩集を発表するなどマルチ

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          U2の曲を通してアイルランド苦難の歴史を学ぶ ③where the streets have no name (約束の地)

          U2の曲を通してアイルランド苦難の歴史を学ぶ ③where the streets have no name (約束の地) 80年代のU2はライブエイドなどのチャリティコンサートに出演して、より社会派のイメージを強めていった。そんななかボーカルのボノはアフリカを旅して飢餓を見て回ったという。タイトルの通り「名も無き街角」つまり未発展のアフリカは、住んでいる地域だけで差別されてしまう北アイルランドのベルファストとは対照的な場所。ボノはそんなアフリカに理想を描いたのだろうか。聖歌

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          U2の曲を通してアイルランド苦難の歴史を学ぶ ②PRIDE〜in the name of love

          2の曲を通してアイルランド苦難の歴史を学ぶ ②PRIDE〜in the name of love U2がなんでキング牧師のことを歌ってる?と当時は疑問に思ってました。まぁこれだけ政治的な発言が多いバンドだからか、くらいに理解していました。しかしアイルランドの歴史を知るとキング牧師と関係ありあり。つい最近まで北アイルランドではカソリック住民の選挙権が認められてなかった。1968年に「公民権運動」が盛り上がると、英政府は軍を派遣し警察と共に駐留することになる。このすこし前にアメリ

          U2の曲を通してアイルランド苦難の歴史を学ぶ ②PRIDE〜in the name of love

          U2の曲を通してアイルランド苦難の歴史を学ぶ その①Sunday bloody Sunday

          U2の曲を通してアイルランド苦難の歴史を学ぶ その①Sunday bloody Sunday 1972年1月最後の日曜日、北アイルランドで市民がデモ行進を始めると英国軍が突然発砲。13人が死亡、多数が負傷した。事件は「血の日曜日」と呼ばれ、アイルランド人にとって対プロテスタントの恨みを煽る記憶として語り継がれることになる。現在も英国領である北アイルランドは長きにわたってアイルランド人を第二市民として差別政策を行ってきた。U2のこの曲は終わりの見えない血みどろの争いを嘆き、世界

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          THE WHOをちゃんと再評価してみよう

          THE WHOといえば今さら何の説明もいらないレジェンド級のバンドですが イメージってどんなですか? ・60年代のモッズムーブメントを代表するバンド ・my generationなどキャッチーなヒット曲 ・ギターやドラムを破壊するパフォーマンスを最初にやったバンド おそらくこんな感じじゃないでしょうか? しかし今回ぼくが再評価したいのは70年代以降、シンセを大胆に導入してからのWHOなんですね✨ 名盤「WHO's NEXT」で披露したシンセのループとバンド演奏の同期は 独特の

          THE WHOをちゃんと再評価してみよう