見出し画像

透明な夜の香り@お薦め本

私的お薦め本
「透明な夜の香り」千早茜

nicoです。
初めての投稿は私的お薦めしたい本について
投稿します。
あくまでも素人の個人的な考えですので
ご了承ください。

画像1

①こんな人に薦めたい
・普段から、香り物が好き
・恋愛未満を味わいたい

死についてのシーンもありますので、
苦手な方はお勧めしません。

千早茜さんとの出会いは「クローゼット」
こちらも有名ですよね。
あちらは、服飾美術館が舞台になっていますが
この本は、香り。
扱っているものは違いますが、
似たような雰囲気を感じます。

②作品の好きなところ

香り好きな方は
香りを言葉で表現されることで、
より膨らみを感じ
それを本の中で体感できると思います。

調香師の朔は、
個人的な要望に応えて調香してくれます。
こんな香りを作ってくれるの?という驚きが
あります。
また、朔の不思議な魅力にハマる人も?

一香は、書店員を辞め、朔の家の家政婦に
なります。
二人の関係性についても好きな部分でした。

③読了のあれこれ

ここは、ネタバレもありますので
ご了承ください。

千早茜さん自体好きなんですよね。
まだ、全部読んでませんが、
Twitterやエッセイで
垣間見えるお人柄も好きです。

調香師の朔は、一香を
最初から、どんな子であるか
知ってるんですよね。
彼は、あらゆる香りがわかる人なので。
それを知った上で、
一香をカスタマイズしていった。
色々な意味で生きる価値のような物が
自分にないと感じている一香ですから、
朔がしてくれる事を素直に受け入れて
実際体調が良くなっていく。

誰かと一緒にいることで
自分がより良くなるって何だか理想。

結末の二人も素敵でした。

最後に私的神フレーズ

執着と愛着の違い。あんた、わかった?
俺さ、結局あいつにこう言ったの。
相手が嫌がっても手離さないのが執着だって。
愛着は穏やかすぎて
俺にはうまく説明できないけど、
執着は自分しか見えなくなっちまっている
状態だって。
お前の鼻なら
相手が嫌がっているかどうかわかるだろって。

朔の親友である新庄が、一香に言った言葉。

誰かとどのような関係でつながっていくかは
自由な気がします。
色々な意味でこの言葉は大切にしたいです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?