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うたかた/サンクチュアリ(ブックレビュー)

こんにちは。

以前 吉本ばななさんの『違うことをしないこと』のブックレビューを 書き、さらに『みずうみ』という小説が読めた喜びを記事に書きましたが、

それから すっかり 吉本さんの本にはまってしまい、昨日も2時間ほどで『うたかた/サンクチュアリ』という本をさらっと 読んでしまいました。

どちらもよくできた 恋愛小説 なのですが、どうしてなんですかね、 吉本さんの設定はとても非現実的であるはずなのに、 なぜか彼女の文章で表現されると、それが全く 非現実とは感じられず、むしろ とっても身近で現実的なストーリーとして親近感を持ってしまいます。

『うたかた』では、かなり奇妙な家族形態でありながら、お互いがしっかりと 必要としあって 、ある意味 通常の家族よりも強い絆で結ばれているような気さえしてしまう家族が描かれており、そこに惹きつけられました。

『サンクチュアリ』では、これもまた絶対ありえなそうなストーリー設定なのですが、お互いに深い傷を負った者同士が絶妙なタイミングで出会い、お互い適度に癒し合い、少しでも前を向いて 未来に希望を持っていく様子が 何とも見事に描写されており、そこが魅力的でした。

本当に今まで 小説って 表現が複雑で、登場人物も多くて、読んでいて退屈してしまうことが多かったのですが、吉本さんのおかげで、その表現の一つ一つに 、登場人物の感情や考え方が描写されており、 だからこそその複雑さが必要で、その複雑さこそが小説を面白くさせる要因 なんだなぁと気づかされました。

それら一つ一つの表現に、物語のヒントだったり、 作者の思いだったりがぎゅっと詰め込まれていて、 今では その表現を目を凝らして ー字一句 味わいながら読めるようになりました。

いやぁ〜それにしてもやっぱり小説家って天才だなって思います。

自分では絶対に表現できない言葉で、人の感情 なり思いなりを見事に描写できる力って、一体どうやって 養われるのかなー なんて思っちゃいます(笑)

やっぱり そもそもの想像力がきっと違うんだろうなぁ…

これから自分も少しでも 語彙力を増やして、表現力や 想像力を鍛えられるように、どんどん面白い小説を読んでいきたいと思います😊

皆さんもおすすめの小説があれば是非教えていただきたいです。

本日もお読みいただきありがとうございました。



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