nicoatAnimalwelfare

毎日、読書しながら、会社を経営しています。経営は今一つ、と言うよりも絶望的だが、その分読書の方は絶好調! 今までで最も感銘を受けた書物は、吉川英治著「三国志」と司馬遼太郎著「世に棲む日々」 貯金を切り崩しながら、本を読む日々は全く不安はなく、ただただ最高!

nicoatAnimalwelfare

毎日、読書しながら、会社を経営しています。経営は今一つ、と言うよりも絶望的だが、その分読書の方は絶好調! 今までで最も感銘を受けた書物は、吉川英治著「三国志」と司馬遼太郎著「世に棲む日々」 貯金を切り崩しながら、本を読む日々は全く不安はなく、ただただ最高!

最近の記事

【感想】★★★★『方舟』 夕木春央

評価 ★★★★ 内容紹介 ■極限状況での謎解きを楽しんだ読者に驚きの〈真相〉が襲いかかる。 友人と従兄と山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った家族と地下建築「方舟」で夜を過ごすことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。 いずれ「方舟」は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。 生贄には、その犯人がなるべきだ。――犯人以外の全員が、そう思った。 感想 学生時代の

    • 【感想】★★★★『サピエンス全史 上: 文明の構造と人類の幸福』 ユヴァル・ノア・ハラリ

      評価 ★★★★ 内容紹介 ■ホモ・サピエンスが文明を築き、世界を制覇したのはなぜか? 人類の誕生から狩猟採集、農業革命を経て歴史の統一まで描く、巨大な物語。世界二五〇〇万部のベストセラー! 感想 とても興味深い内容であり、著者の無尽蔵な知識にも驚かされる。歴史的事実からの考察力が素晴らしい。とは言っても、「そうかな⁉」と思える箇所があるのも事実。 動物の進化の過程と枝分かれについてやホモ・サピエンスが力も脳の大きさでも勝るネアンデルタール人に勝ち得たのはコミュニケーシ

      • 【感想】★★★★★『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ

        評価 ★★★★★内容紹介 ■2021年本屋大賞第1位。 52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。 自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。 感想 とても読み易い口語的な文体であっという間に読める。 他の鯨の言葉よりも高音域である52

        • 【感想】★★★『黒牢城』米澤穂信

          評価 ★★★ 内容紹介 ■第166回直木賞受賞! ミステリ史に輝く金字塔 本能寺の変より四年前。織田信長に叛旗を翻し有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起こる難事件に翻弄されていた。このままでは城が落ちる。兵や民草の心に巣食う疑念を晴らすため、村重は土牢に捕らえた知将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めるが――。 事件の裏には何が潜むのか。乱世を生きる果てに救いはあるか。城という巨大な密室で起きた四つの事件に対峙する、村重と官兵衛、二人の探偵の壮絶な推理戦が歴史を動かす。

          【感想】★★『三体』劉慈欣

          評価 ★★ 内容紹介 ■文化大革命で父を惨殺され、人類に絶望した科学者・葉文潔。彼女がスカウトされた軍事基地では、人類の運命を左右するプロジェクトが進行していた。数十年後、科学者の連続自殺事件を追って謎の学術団体に潜入したナノテク素材の研究者・汪森を、怪現象〈ゴースト・カウントダウン〉が襲う!そして、汪森が入り込むVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?全世界でシリーズ累計2900万部を売り上げたエンタメ小説の最高峰 感想 文化大革命時代の中国。アインシュタインの相対性

          【感想】★★『三体』劉慈欣

          【感想】★★★「クジラアタマの王様」伊坂幸太郎

          評価 ★★★ 内容紹介 ■記憶の片隅に残る、しかし、覚えていない「夢」。自分は何かと戦っている? ――製菓会社の広報部署で働く岸は、商品への異物混入問い合わせを先輩から引き継いだことを皮切りに様々なトラブルに見舞われる。悪意、非難、罵倒。感情をぶつけられ、疲れ果てる岸だったが、とある議員の登場で状況が変わる。そして、そこには思いもよらぬ「繋がり」があり……。伊坂マジック、鮮やかなる新境地。(解説・川原礫) 感想 ◾️夢の中で大きな怪物と戦い、その勝敗によって現実世界の

          【感想】★★★「クジラアタマの王様」伊坂幸太郎

          【感想】★★★「奇跡のバックホーム」横田慎太郎

          評価 ★★★ 内容紹介 ■「横田、センターに入れ! 」 1096日ぶりの出場となった引退試合で見せた プロ野球人生最後のプレーは、いまだ語り継がれている――。 ドラフト2位で阪神タイガースに入団。 将来を嘱望されたが、プロ4年目に脳腫瘍に侵され、 18時間に及ぶ手術の後には過酷な闘病が待っていた。 絶望と苦しみの日々の先に見えたものとは? 感動の自伝ノンフィクション。 感想 非常に読みやすく、読書家の人なら一気読み出来てしまうでしょう。 2023年に28歳の若さで亡

          【感想】★★★「奇跡のバックホーム」横田慎太郎

          【感想】★★★「そして誰もいなくなった」アガサ・クリスティー(青木久恵 訳)

          評価 ★★★ 内容紹介 ■その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が……そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人ずつ殺されてゆく! 強烈なサスペンスに彩られた最高傑作! 新訳決定版! 感想 それぞれ様々な名目で兵隊島という世間を賑わせている噂のリゾートに呼び寄せられた10人。物語の前半には10人全員が何らか別々の殺人事件に関わっている事

          【感想】★★★「そして誰もいなくなった」アガサ・クリスティー(青木久恵 訳)

          【感想】★★「心は孤独な狩人」カーソン・マッカラーズ(村上春樹 訳)

          評価 ★★ 内容紹介 ■1930年代末、恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾唖の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を男は静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に思いを寄せる店主。流れ者の労働者。同胞の地位向上に燃える黒人医師ーー。だがシンガーの身に悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった。著者23歳の鮮烈なデビュー作を新訳。 感想 物語は3部構成になっている。 第一部は、ある日、二人の聾啞者アントナプー

          【感想】★★「心は孤独な狩人」カーソン・マッカラーズ(村上春樹 訳)

          【感想】★★「模倣の殺意」中町信

          評価 ★★ 内容紹介 ■七月七日の午後七時、新進作家・坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自で調査を始める。一方、ルポライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作であ

          【感想】★★「模倣の殺意」中町信

          【感想】★★「推し、燃ゆ」宇佐見りん

          評価 ★★ 内容紹介 ■推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」。高校生のあかりは、アイドル上野真幸を解釈することに心血を注ぎ、学校も家族もバイトも上手くいかない毎日をなんとか生きている。そんなある日、推しが炎上しーー。 第164回芥川賞受賞のベストセラー。時代を映す永遠の青春文学。 感想 推しのアイドルがファンを殴ったというニュースから始まる。主人公·あかりはSNSで推しの投稿をしては、自分自身の存在意義を見せているような仄暗いキャラクター。 淡々と主人公の生活を描いて

          【感想】★★「推し、燃ゆ」宇佐見りん

          【感想】★★「レプリカたちの夜」一條次郎

          評価 ★★ 内容紹介 ■動物レプリカ工場に勤める往本がシロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。絶滅したはずの本物か、産業スパイか。「シロクマを殺せ」と工場長に命じられた往本は、混沌と不条理の世界に迷い込む。卓越したユーモアと圧倒的筆力で描き出すデヴィッド・リンチ的世界観。選考会を騒然とさせた新潮ミステリー大賞受賞作。 「わかりませんよ。なにがあってもおかしくない世の中ですから」。 感想 冒頭から不思議な世界観を醸し出す。主人公・往本の記憶と登場人物の記憶がずれ

          【感想】★★「レプリカたちの夜」一條次郎

          【感想】★★★「盤上の向日葵(下)」柚月裕子

          評価 ★★★ 内容紹介 ■昭和五十五年、春。棋士への夢を断った上条佳介だったが、駒打つ音に誘われて将棋道場に足を踏み入れる。そこで出会ったのは、自身の運命を大きく狂わせる伝説の真剣師・東明重慶だったーー。死体遺棄事件の捜査線上に浮かび上がる、佳介と東明の壮絶すぎる歩み。誰が、誰を、なぜ殺したのか。物語は衝撃の結末を迎える! 感想 東大に入学した佳介はふと立ち寄った将棋クラブで、東明と邂逅する。そこから佳介と東明の関係が始まる。ある日、佳介の家に泊まりに来ていた東明は、

          【感想】★★★「盤上の向日葵(下)」柚月裕子

          【感想】★★★「盤上の向日葵(上)」柚月裕子

          評価 ★★★ 内容紹介 ■平成六年、夏。埼玉県の山中で身元不明の白骨死体が発見された。遺留品は、名匠の将棋駒。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを迫って日本各地に飛ぶ。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条佳介が、世紀の一戦に挑もうとしていた。重厚な人間ドラマを描いた傑作ミステリー。 感想 物語は奨励会を経ずに特例で認められた東大卒の天才棋士・上条佳介のタイトル挑戦の舞台となる山形県・天童市が始まる。 埼玉県の

          【感想】★★★「盤上の向日葵(上)」柚月裕子

          【感想】★「総理にされた男」中山七里

          評価 ★ 内容紹介 ■「しばらく総理の替え玉をやってくれ」ーー総理そっくりの容姿に目をつけられ、俺は官房長官に引っさらわれた。意識不明の総理の代理だというが、政治知識なんて俺はかけらも持っていない。突如総理にされた売れない役者・加納へ次々に課される、野党や官僚との対決に、海外で起こる史上最悪事件⁉ 怒涛の展開で政治経済外交に至る日本の論点が一挙にわかる、痛快エンタメ小説! 感想 内容はとても単純で設定も使い古されているので、面白みには欠ける。[総理に瓜二つの売れない役

          【感想】★「総理にされた男」中山七里

          【感想】★★★「傲慢と善良」辻村深月

          評価 ★★★ 内容紹介 ■婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合う事になるーー。彼女は、なぜ姿を消したのか。浮かび上がる現代社会の生きづらさの根源。圧倒的な支持を集めた恋愛ミステリの傑作。 感想 婚活中や既婚者には結構刺さる作品。 婚活アプリで知り合った二人の物語。 物語は、真実が怯え震えながら、婚約前の恋人である架に助けを請う所から始まる。 その後、婚約者・真実が突然失踪してしまい、警察にも相談する架。が、以前にス

          【感想】★★★「傲慢と善良」辻村深月