不可逆変化
もう二度と過去には戻れない
そんな当然のことに深く絶望した夜
胸の中で小さな音を立てて
きっとぼくは壊れてしまった
音飛びするCDのように
同じようなことばかり書き続ける
まるで役に立たない自分に
気づいてはいるのだけれど
自分でどうにかできるなら
とっくに解決してるだろう
のっぴきならない現実の中
もはや現在地すらも危うい事態
毛布にくるまるようにして
朝を待つ愚かしい姿
どれもこれも自分の選択が招いた
当然の結果だというのに
誰かの痛みを借りながら
傷痕を繰り返しなぞる日々
積み重ねた先に見えるのは
一体何だというのだろう
もう二度とあの日には戻れない
そんな当然のことに深く絶望した夜
胸の中で小さな音を立てて
きっとぼくは
(2023.12.15.17:17)