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白紋天をつるし灯りをともしたら 花はあなたの好きだった白いかすみ草を多めに お気に入りの…
あなたがそっとドアを開けて 音もなく旅立ってから 二十年ほど経とうとしている あなたを蝕…
今年も季節は丁寧に巡ってきて ぼくは今年も盆の準備をしている あれから早くも十七年が過ぎて…
激しく降り注ぐ言葉の雨に 傷ついてしまうことだってある きみの世界はどうだろうか そればか…
. と記号を打つ ただ文を締めくくるこの点を 生きてきた中でどれだけ打ってきただろう 宿…
好きな詩人の言葉を呟いた ため息が出て少し手が温まる 自分には到底思いつかない言葉たちが …
ありがとうとごめんねを繰り返して 歩いていかなければならない 小さな言葉で括り付けられた生命は 微風にも大きく揺れて音を立てて その度に痛みを伴うけれど 残された者として 残せるものはなんだろうか いつもそればかり考えてしまうね 同じではない想いを抱えながら 同じように歩かなければならないから どんなに大きな後悔も もはや元には戻せなくて 泣きながら集めた自我の破片を 何とかして戻そうとする毎日 こんなに指先を傷つけながら 残念ながら私もいつか 誰かを残していくことにな
さよならをかたどった目印に ぼくはそっと手を合わせた 信仰などどこにもないけど きみを想う…
聞かない方がよかったこと 知らない方がよかったこと 振り返るとそんなものばかり むしろ何も…
さよならを言うこともできないまま 引き離された過去のこと 消えない想いはつのりつづけて 透…
きみが教えてくれたことばで ぼくはすべてを描いてきた 世界はこんなにも美しいって きみが教…
言葉を重ねても 想いには遠く及ばない 言い表せないでいるうちに きみは消えてしまった 形に…
きみがその火を消した時 ぼくの今が始まった きみが道を踏み出した時 ぼくの世界は変わった 誇…
ドラムロールに似たような 音を立てて機関銃が火を吹く場所で ダンスにも似たような 姿で撃ち殺される人がいる 弾丸が文字どおり雨のように降る中 生きることで精一杯の人々に 美しい音楽は染み渡っていくのだろうか 詩を読み上げるようにして 殺人を正当化する指導者たち 失われた生命のためにどれだけの かなしみがあるかも気付かないのか 反戦のデモの中暴徒と化す人々の 憂さばらしの背景では 常に誰かが傷つけられているのに 幕間の休憩時間にも人の命は失われていく