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ホーチミン・グエンフエアパートの一室はこんな物件だった!

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ベトナムホーチミン市 42Nguyen Hue(グエン・フエ)アパート。
このアパートはサクセスストーリーが生まれる場所と言われている。
私は、ここでネイルサロンを作るために、現地ベトナム人と一緒に走り回る日々...。

アパートの一室をどうにか借りることができないかと空き部屋を探し周るが見つからず…。

諦めかけたその時に現れたジュースのおばさん。

おばさんのおかげで翌日に9階の物件を見せてもらえることになった!

翌日の朝、日本のお菓子を手にアパートへ向かいました。
小さなお返しだけど、おばさん喜んでくれるといいな。


もう一度アパートへGO!

ゴック:優子さん、あなたは本当に諦めない人ね(笑)

私:ははは。でも空いている部屋はやっぱりあったね!嬉しいな。

2人:ワクワク...

グエンフエ通りは、一方通行の道路に挟まれた大きな歩行者天国があり、ホーチミン市博物館からサイゴン川まで続いています。

42グエンフエアパートはグエンフエ通りのちょうど真ん中あたり。


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アパートに入るには、この看板がたくさん付いている所から入っていきます。(政府からの通達により、現在、看板はすべて撤去されました)


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そして、入り口でジュースを売っているおばさんに挨拶を。

私:xin chao Chi!(こんにちは姉さん) 昨日は本当にありがとう!

ジュースのおばさん:chao! Không có gì.(どういたしまして)

おばさんに日本のお菓子をプレゼントするととっても喜んでくれました。

私:ゴックさん、おばさんにお金とかのお礼はしなくていいの?

ゴック:はい。小さなプレゼントだけで大丈夫です。彼女はお金がほしくて教えてくれたんじゃありません。ベトナム人は親切な人も多いですよ。

私:そうなんだ。ありがたいね。

ゴック:そうですね!是非毎回、おばさんからジュースを買ってください。
彼女はその方が喜びますよ。

そうか。そうだよね。私は毎回このおばさんからジュースを買うよ!


な、なんとエレベータは有料!?

昨日はずっと階段だったけど、今日は最初からエレベータで9階に向かおう!


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私は、エレベータで9階に上がろうと、するとゴックさんは気まずそうな顔でこう言いました。

ゴック:優子さん、実は...。

私:ん?何。どうしたの?

ゴック:とても言いにくいんですが...。
エレベータに乗りたいなら3,000VND(約15円) 払わなければなりません。

私:えぇ?エレベータにお金いるの?初めてきいたんだけど。

ゴック:はい。このアパートのルールです。私も初めてです...。

ふと周りを見ると...。
エレベータ前にはちゃんとお金を回収する人がいる!
そして、みんなお金を払ってる!!

(後日談)
このアパートのエレベーターは古くて壊れてしまったとき、一人の住人が全額お金を負担したそう。
それで、当面はみんなでそのお金をフォローしあおうと決めてお金を徴収しだしたら、これが案外儲かっちゃって...。
いまだにこのアパートのエレベータは3000VNDをみんな払っているんだって...。
まじか...。このアパートの住人よ。すごいこと考えたね。

たとえ15円でもあんまり気分よくないな...。なんて思いつつ。
9階まで行く私たち。(エレベーターはやっぱり便利です!)


いよいよ物件確認!

エレベータを降りたら左右に分かれていて、私たちはグエン・フエストリート沿い(右)へ向かいました。


長い廊下があって...画像5

また筋を入ると…みつけた!


右側の一番奥が今日お邪魔する物件。画像6

私:これ、左側は人が住んでるよね。

ゴック:はい。住んでいますね。

私:右はどんなだろうね。

ゴック:見たらわかりますね。さぁ行きましょう。

ゴックさんは私の手を取り、部屋をノックしました。

ゴック:xin chao.(こんにちは)

部屋の中から、どうぞ。入ってください。の声。

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な、なんと!お住まいでしたかー!!

家主:この家は、父のものなんだけど、今は私たち若夫婦が住んでいるの。

ゴック:かわいい赤ちゃんですね。私も今6ヶ月の子供がいます。

家主:この家も子供がいる生活にはちょっと狭くって。
   この場所を借りてくれる人をさがしていたの。

なるほど。確かに。

新婚の2人暮らしならOKでも、赤ちゃんを育てるにはちょっと手狭にかんじるね。画像8

部屋のど真ん中にベッドが置かれ、赤ちゃんの遊具やお洋服が積まれている。
他もぎっしり物にあふれちゃって、なんとも生活感に溢れた光景。

これは引っ越ししたい気持ちもわかる。
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最初はピンと来なかったけれど、よくよく見ると...お店にするならいい感じの広さ。
ほぼ全部改装する必要はあるけれど。

窓際のキッチンはテラス席にして...。画像12


ネイルの席は5席くらい置けそう!

なにより、グエンフエ通りやホーチミンで一番高いビテクスコビルが一望できる場所なんてそうそう見つからないよ!


(今までたくさん物件みたからね)
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さてさて、金額は?

家主が紹介してくれたのは、お隣に住んでいるChau(チャウさん)
英語を話せるうえに、7階に広島焼きのレストランのマネージャーをしているそう。

私/ゴック:はじめまして。チャウさん。

チャウ:はじめまして。この物件はわたしが仕切るからよろしく。
それで、どうする?ここ借りたいの?


私:全力でうなずく。

チャウ:ここの家賃は16,000,000VND(約80,000円)だよ。

私:よっしゃー!!キタ―!!

私は、ゴックさんと目を合わせて「私ここにする」と無言で訴えました。

共に一つの目標に向かって進んでいくと、目を合わせるだけで理解しあえるものですね(笑

ゴック:オーナーの優子はこの場所がとても気に入りました。
すぐにでも契約したいんです。


家主:まあ。嬉しいです。でもこの物件は私だけでは判断できません。
ひとまず夫と父に相談してみますね。
契約は父と交わしてください。

ゴック:では、ひとまずキープということで、今約束した事を紙に書いてもいいですか?

いままで契約したのに契約破棄されたこともあった。
約束をしていたのに、簡単に約束を破ることも多々。
私たちが今まで経験した色々な失敗はもうすることの無いようにしないと...

ってことで、私たちはこの物件をキープすることを書いて、この場にいる全員のサインを書きます。

キープ代としては5,000,000VND(約25,000円)

もし、約束を破ったら2倍の金額を保証します。とも書かないとね。

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ベッドの上で約束事を書く私たち。今みてもなかなか感慨深い光景。

今度こそ決まってください!
そう願いを込めてサインしたのを今でも覚えています。

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ってところでお隣に住んでるchauさん、仕切るって言ってたけどサインは書いてない。
なんのためにいたの?とゴックさんに聞くも「よくわかりません」だって。
なんだそれ(笑

まあ、もしかしたらご近所さんになるかもしれないし、仲良くしておこう。

今回インプットしたこと
・このアパートのエレベータに乗るにはお金がかかる。
・このアパートは、お店もあるけれど人が本当に暮らしている。
・物件を見るのに、お隣さんも立ち会いに来ることがある。
・なにがあるかわからないので必ず紙に約束事を書いてサインをもらう。

さてさて、これからどうなることやら。

本当の家主(お父さん)とは来月に合う約束をしたけど、一旦日本に帰ってまたこっちに来なきゃ。

日本で仕事して、またホーチミンかぁ。なかなかハードになってきた。
ひとまず、今日で出張は終わり。

午後からはハンドメイドレッスンをする予定。

午後からも忙しいぞ!

このマガジンについて


ベトナムにネイルサロンをオープンしたのは、2016年8月。
このマガジンは私がベトナムでネイルサロンを作るまでの過程や苦労話。
また軌道に乗るまでの道のりをまとめています。

フリーのフォトグラファーとして気ままにやってきた私が、1からお店を作って、スタッフを持つなんて考えた事がありませんでした。

でも、あるとき海外でチャレンジしたい病にかかってしまったのです。
それからは、新鮮で刺激の多い日々...。

全てが初めてでどれも大変な作業の連続。落ち込む事も多いけれど喜びの方が多いんです。

だって、毎日楽しいんだもの。

毎週金曜更新中!



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MURAKO
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