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製造部キャリア20年の職人が営業部で新たな挑戦!強みを活かして会社のファンを増やしたい【Interview.03】

日本鋳鉄管で働く社員を紹介するインタビュー企画の第3弾。今回は営業部に所属するKさんを紹介します。実はKさん、以前は製造部で20年近くダクタイル鋳鉄管の製造に携わり、副主任まで務めたいわば“ベテラン職人”でありながら、その後営業部へ異動した珍しいキャリアの持ち主です。

キャリアチェンジのきっかけや、2つの異なる部署の仕事を通じて得た経験、そして抱いた思いを聞きました。

地元久喜市の製造工場に新卒で入社

ー入社のきっかけは何でしたか

私は2001年に新卒で日本鋳鉄管に入社しました。気づけばもう20年以上勤めていることになります。正直就活当時は「水道管の仕事がしたい!」と強い思いがあったわけではありませんでした(笑)。日本鋳鉄管が、たまたま私の地元の埼玉県久喜市にある製造工場で募集をしていたのが入社のきっかけです。地元なので、会社の名前は小さい頃から知っていて馴染みがありました。まさか将来、自分がそこで働くことになるとは思ってもいませんでしたけどね。いま思えば、これも何かのご縁を感じます。

ー 入社当時は製造部に所属していたのですね

実は、営業部に異動してきたのは最近のことで、その前は製造部で20年ほど工場勤務をしていました。製造部時代は、ダクタイル鋳鉄管の製造業務をしており、最終的には、製造部の副主任として現場をまとめる立場になりました。

製造と営業では業務内容が全く違いますから、今は「異動」というよりむしろ「転職」に近いような感覚を味わっています。

「いかに人を成長させるか」製造部で培った経験

ー 製造部時代の話から教えてください。副主任として、働く中で意識していたことはありますか

まず第一は安全です。怪我がないように、細心の注意を払っていました。
加えてメンバーに、いかに楽しく、気持ちよく働いてもらうかも大事にしていました。みんなが意見を言いやすい環境を作ったり、いい意見があれば先輩後輩関係なく取り入れたり。みんなが同じ方向を目指しながら、安全に、円滑に仕事ができることも意識していましたね。

さらには、いかに人を成長させられるかも大事なテーマでした。自分のチームメンバーには、会社から高い評価を得て欲しいし、スキルを身につけてほしいですからね。

製造業務は、工程が細かく決まっています。ですが決まった工程だけにとらわれていると個人の経験値はなかなか上がりません。そこで、私が受け持つ現場では、メンバーがさまざまな製造工程を経験できるように人員配置を工夫していました。自分が関わる工程だけでなく、その前後の工程も知ることで、仕事の幅が広がって成長の伸びしろになります。

ーリーダーシップはどこで培ったんですか?

学生時代から、リーダーとか委員長を任されることが多かったですね。やりたいって言ったことはないんですが…(笑)。今も続けているサッカーでも、気づけば運営とか幹事をやることが多いんですね。周りに頼ってもらえたりお願いされたりすると「じゃあ、やってみようかな?」と思っちゃう性格みたいです。

■会社のファンを増やしたい!お客様に覚えてもらう工夫

ー 20年近く製造部にいたKさんが、全く違う職種の営業部に異動したのはなぜでしょうか

取締役に「営業部に来ないか?君ならできるよ。」と声をかけてもらったことがきっかけです。製造部時代に労働組合の執行委員になったことで、経営陣と話す機会も増え、声をかけてもらいました。

しかし、ずっと製造部にいた私は、営業部での業務や働き方、普段どんなお客様と関わっているかも全く知りません。最初は「できるわけない」と断っていました。

でもその後も諦めずに3年間ずっと声をかけ続けてくれて。ありがたいことですし、知らないうちに外堀を埋められていた感じもあり、肚が決まってやってみようかなと思うようになりました。

ー 営業部では現在どのような仕事をしていますか

商社向けにダクタイル鋳鉄管の営業をしています。私たちが普段、直接お取引をする相手はほとんどが商社です。

例えば水道管に関する事業が決まると、まず事業体が出す入札情報に対して工事店が応札し、工事店に対しては商社が営業をかけます。商社に対してはわれわれ日本鋳鉄管のようなメーカーが商材を卸します。各事業者間の取引はこういった流れで行われています。

ー 営業の仕事の中で、心がけていることや工夫していることはありますか

直接的な取引先である商社とのやりとりだけに留まらず、最終的に商材を使用する事業体ともできるだけコミュニケーションをとるように心がけています。

例えば事業体に入ったばかりの新人職員の方や、役所の水道関係の部署へ異動したばかりの方は、そもそもダクタイル鋳鉄管がどういうものかよく知らない場合もあります。

だから、まずは知っていただくことが重要なんです。当社の工場見学にお誘いして実際にダクタイル鋳鉄管を見ていただいたり、接合講習に参加していただいたりして、ダクタイル鋳鉄管や当社について知ってもらえるような機会作りをしています。

事業体と私たちは直接お取引をする関係性ではないので、「その活動って必要なの?」と思うかもしれません。しかし、事業体が発注元となるわけですから、理解を深めてもらうことはとても重要な仕事になります。

今後事業体の方が何かで困ったときに「あのとき工場見学を案内してくれた日本鋳鉄管の人に相談してみようかな?」と私の顔を思い出して、頼りにしていただけるかもしれない。会社の名前や私の顔を少しでも覚えていただいて、「日本鋳鉄管から買いたい」と思っていただけるようなファンを増やしていきたいです。

ダクタイル鋳鉄管は製品規格が決まっているので、製品で他社と差別化を図るのはなかなか難しい。でも人間力とか、お客様との関わり方とか、違う部分でのアプローチはできます。

■製造と営業、2つの経験を強みに部署の橋渡し役になりたい

ー 今後の目標はありますか

まずは営業部で経験を積み、成果をしっかり残したいです。
それに加えて、製造を経験した自分ならではの強みを社内で活かせたらと思います。

製造部にいた頃は、自分たちが作る鉄管がいくらで売られているか、正直それほど意識していませんでした。営業的な視点を持つことで「この鉄管を不良品にしてしまうと、これだけの損失が出てしまうんだ」と強く意識するようになり、日々の業務に取り組む姿勢にも変化が生まれると思います。製造と営業、両方の視点を持っている私だからこそ見える業務課題もあるはず。部署を超えて、お互いの業務や考えをもっと伝え合えたらいいですよね。

社長がよく言われる「部署の垣根をなくそう」がまさにそれですね。同じ会社なのに、部署と部署のあいだに垣根があったらいい商品は作れませんよね。垣根を作るより、どうしたら円滑に業務を進められるかをみんなで考えた方がいい。正しく、加えて楽しく仕事するのが私のモットーです。

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