タンザニアと日本で給与が6倍違うが、経済規模と通貨の価値が異なるだけで個々人の能力面では変わらないって話
タンザニアに住んでいると、大抵の日本人はリッチになる。
なぜならタンザニア人の平均年間給与は日本円換算で約75万円くらいで、日本人の年間平均給与は433万円くらい。ざっと6倍の差があるからだ。
なので日本の平均給与をもらったままタンザニアに住むと、単純に平均的なタンザニア人の6倍の価値のお金を持っていることになる。
身近なものの価値も全然異なり、僕はいまタンザニアメンバーと一緒にご飯を食べながら仕事をしており彼らはたいていお昼は外食だが、ランチ代は大体100~150円くらい。ペットボトルのコカコーラ(正規品)は50円だけど、サトウキビで作ったローカルジュースは15円。バナナは一本12円。タンザニアでは円の価値が高い。
住居に関しては、安全な地域を選ぶ必要がありそういうとこは外人向けエリアで地価が高いが、それでも月に10万円出せればプールやジム付きの外人向けマンションに住むことができるだろう。
ということで、タンザニアに住んでいると、大抵の日本人はリッチになる。
しかし、それは単にタンザニアと日本との経済規模や通貨の価値が異なるだけで、リッチな日本人の能力や価値が6倍高いわけではない。僕と同僚とで会社に生み出す価値が6倍違うなんてことは決してなくて、普通に日本人に劣らない勤勉さを持つメンバーもいる。能力面だって全く変わらず、優秀な人がたくさんいる。
これは経済の話なので当たり前ではあるのだが、日々彼らと一緒に仕事をしていると、「日本人である」という理由だけでこんなにも生活レベルが変わってしまうことに、感謝しつつも不思議な感覚を持つ。
よく「お金持ちはお金を市民に還元すべき」みたいな話があるが、それと似たような感覚を、タンザニアに対してもつ。僕ができることは何だろう。
もちろん、タンザニアでビジネスをしているので、タンザニアの雇用を生み出し、経済を循環させるようなプロダクトを作るというのが一つできる。また、タンザニアの通貨(タンザニアシリング)の価値を上げるために、タンザニアの会社への投資をしてみるのもありかもしれない。