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連続海岸ドラマ「雲々の階段」


島を出る準備

最近、広島もかなり朝晩が寒くなってきて、日が短くなってきたようです。今日は、1ヶ月滞在したこの島を出る準備で大忙しでした。
荷造りに掃除、仕事のミーティングなど、まだ長く滞在する予定だったので心残りがあるなか作業をしていました。夕方には浜辺で、言葉で言い表せないほど美しい夕日を眺めながら、

「この島、出るのがもったいないね。すごく居心地のいい島だからあと少し残りたいよ。」

という夫の言葉に申し訳なさを感じていました。明日はもうこの夕日が見られないんだと思うと、島を出ることが現実味を帯びてきて、島での生活がどれほど自分たちの理想の生活に近かったか、ストレスフリーで時の流れがゆっくりに感じられたかなどしみじみと考えながら、黙って貝殻を拾って歩きました。

岩場の洞窟

1ヶ月過ごしてきて、一度もしっかりと洞窟側の岩場を歩いたことがなかったけれど、ついに歩いてきました。潮の流れが弱いからか水は濁っていましたが、砂浜の貝殻は形がきれいに残っているものが多く、傷のない貝殻を見つけたときは、珍しい宝石を見つけたかのように楽しみました。

岩場へ近づいていくと、一人の若い男性がゴミ拾いをしていました。「こんにちは。」と挨拶を交わし、私たちは岩場を進んで行きました。洞窟はすっかり雑草に覆われていて、中は見れませんでしたが猪か蛇がいそうな雰囲気でした。

タイトルの意味

さて、タイトルの「雲々の階段」ですが、皆さんは韓国ドラマ「天国の階段」をご存知でしょうか。昔母がテレビで見ていたのを横で見ていた記憶がありストーリーは忘れましたが、なぜかオープニングだけはしっかり覚えているんです。このドラマとかけて「雲々の階段」というタイトルにしました。

夕日は毎日違う形で、雲も毎日違いますが、今日のは今までで一番綺麗な夕日と雲でした。まるで、山の奥に続く階段があるかのように、空から山へ雲が段を作っていました。それが階段のように見えたので、「雲々の階段」です。

飛び跳ねる魚

雲と夕日を背景に元気よく飛び跳ねる銀色の魚がちらほらいました。それにしても、なぜこの魚は飛ぶのでしょうか。そして、なぜ魚が飛び跳ねるのを見ると特別な気持ちになって、いいことが起きそうな気がするのでしょうか。水の中で泳いでいるイメージの強い魚が、水面を高く飛び跳ねて海へ体を打ちつける。この動きの力強さに感動しているからでしょうか、何度見ても「あ!」っと声が出るほど見惚れてしまいます。

それにしても、この魚たちの飛び跳ね方はまるで人間が嬉しいことがあって身体を伸ばしてハイタッチをするのと似ているような気がします。もしかしたら、敵から必死で逃げているのかもしれませんが…。


左側で魚が飛び跳ねている様子

これからまた都会での生活に戻りますが、またこの島に戻れることを願って締めくくりとします。それではまた今度、ありがとう。







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