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結局、フランスという国を好きになれなかった
結局、10年以上住んでも、子供をフランスで育てても「フランスのために貢献しよう」とは思えなかった。いつ日本に引き揚げようか?と考える理由は、これに尽きる。
最初の2年は良かった。日本とフランスの違う面(特にフランスの方がいい面)ばかりが目につき、日本のああいうところが悪い、だから日本はダメなんだ!と批判的態度がより強くなった。
3年を過ぎると、「おや?この国やばいんじゃないか?」と思うことが多くなってくる。徐々に目につくようになってくる。
5年を過ぎると、ますますその思いが強くなり、
10年近くになると、確信に変わる。「芸術や科学技術以外は⚪︎⚪︎」って。
子供の学校に関わるのも、もう本当にうんざりだった。高等教育以外は⚪︎⚪︎ですよ。優秀だと足引っ張られるし、邪魔されるし、嘘を吹聴されるし。プレパの生徒なのにグランゼコール行かせる気ないんですか?って思ったわ。
でもわかってる。移民の子が自分より良い学校に行ったりして成功するのが許せないのよね。
全部終わって、本人の望み通りのグランゼコールに進学して、本当に清々した。学校の手柄にされてしまっていることが気に入らないが、放置しておいてあげよう。これからはフランス国のお金で高等教育を受けさせてもらえる。フランスではエリートだ。国籍はないけど、親はフランスを好きになれなかったけど、子供は将来フランスに貢献するかもしれない。
私なりには、何度か気持ちを改めて頑張ったのだが、ダメだった。
フランス人でも自分の国キツいって思っている人、多いのではないかなと思う。
かなりの左寄りだった私が、保守になるのだから、よほどのことです。
日本の良さを残していかなくてはなりません。