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鉛筆削りのススメ


ショリショリ...

ショリショリ...ショリショリ...

ショリショリ...ショリショリ...ショリショリ..

学内で何やら聞きなれない音が聞こえます。

ショリショリ...ショリショリ...ショリショリ...ショリショリ...ショリショリ..

気になって音の発生源に行ってみると、なぜか職員が遠くを見つめながら鉛筆を削っておりました。
そして近くにはいつの間にか、見慣れぬスペースができておりました。



!?



職員が用意した鉛筆削りゾーンでした。
鉛筆削りゾーンって何?
note担当、メンデルスゾーンしか知らないのですが。


話を聞くと、どうやら遠い目の職員がこのゾーンを作ったとのこと。

「なんか…鉛筆を削るのって…落ち着きませんか…?ショリショリ...ショリショリ...って…学生さんたちも今チェック会期間中でナーバスになってると思うので一緒に…ショリショリ...」

どうやら、疲れているようです。

【チェック会とは】
卒業制作、進級制作における方向性の確認の会。
8月にアタイはこれをやる!とプレゼン、12月にここまでできたで!とチェック会、1月に最後の審判となる審査会が行われる。学生さんはそれぞれ2週間くらい前から情緒が乱れる。

しかしながら、その疲れの最中でさえ学生さんを慮るその心意気やよし。
試しにnote担当もショリってみます。


ショリショリ...ショリショリ...ショリショリ..


なるほど。

これはいい。素晴らしいです。

まずなんと言っても音がいい!!!しょりしょりとリズムよく小気味よい音が鼓膜を揺らします。休みの日に部屋の中で感じる雨の音のような心地よさ。

次いで感触。指の骨にダイレクトに「削っている」振動がゴリゴリと伝わり、小さな破壊衝動が満たされて行くのがわかります。

そして見た目。削りカスが溜まって行くのが目に見えます。自分の働きが目視で確認できるのって、嬉しい。草むしりって精神衛生上大変よろしいらしいのですが、喜びを感じるフローは似ているのかもしれません。さらに削った後の鉛筆のきっさきはどこまでも鋭く、天を穿つようです。この「美」を自分が作ったのだという感覚に酔いしれます。

最後に香り。ウッディな香水は時に鉛筆の削りかすのような…と比喩されることもありますが、とても落ち着くいい匂いです。削った木に黒鉛の匂いが混ざって、図工室のような、ホームセンターの奥のようななんとも言えない香りが身を包みます。BYREDOのスーパーシダー、いい匂いなのでぜひ嗅いでみてください。仙台駅の1Fで嗅げますので!!

つまり、鉛筆削りという行為は味覚以外の全てで癒し効果があることがわかりました。いや、もしかしたら鰹節っぽいし、削りかすを食べても美味しいのかもしれません。すごいぞ、鉛筆削り。



1F正面玄関前に設置していたので、学生さんは「なんだこれは」とたむろしていきます。

ショリショリ...ショリショリ...ショリショリ..

いまどんな気持ちですか?とnote担当が聞くと、学生さんは「えっ、あっ、はい」とのことでした。
少なくとも悪い気がしないならよかったです。

いろいろな学生さんがショリショリしては遠くを見つめたり、目をつむったり神妙な面持ちになり、教室に向かいます。
なんてシュールな絵面なんだ…。
鉛筆削りをしてでも落ち着かせたい精神が、ここにあるということでしょうか(?)。


鉛筆削り効果もあってか、なんやかんやと今週のチェック会を乗り切った学生さんたち。
来週は今週最後の通常授業!!今年も残りあと少し、乗り切りましょう〜!!!



【超・追伸】
note公式さまより「今日のおすすめ記事」に選出されたことで、多くの方にこちらのnoteをご覧いただいております!最後までお読みくださり、ありがとうございます。

宮城県は仙台市にありますイラスト・デザイン・写真の専門学校、ニチデによる週1回更新のさわやか日常系ブログになります。アカデミックでかっちりとした学校ブログ界に現れた異端児として、日々ネタ探しに奔走しております。
ぜひ今後ともご愛顧いただけますと嬉しいです!

多くの方に愛されている、以下のブログもお時間があればぜひご覧ください!

(終わり)






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