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【簿記3級】決算整理の必要性と減価償却①

<決算整理の意義>
決算整理とは、決算手続において、行う修正の事である。
なぜ、決算整理が必要なのかというと、期中取引だけでは、適切(正確)ではない、財務諸表が出来るからである。
例:
例えば、以下のような取引があったとする。
当期首(4/1、当期間は4/1~3/31とする)に建物を5,000円で取得した。
この取引の1年後(3/31<決算日>)に建物の価値は、5,000円のままなのか?
答えは、違うである。
どういうことかというと、期中では、以下のような仕訳を行っている(上記取引のみ)。
建物5,000/現金5,000
当期末(3/31)では、当期首から1年間建物を使用しているので、建物の価値は減っているはずだが、期中取引のみでは建物の帳簿価額は5,000円となっており、取得時のままである。
そのため、決算整理(仕訳)を行い、正確な帳簿価額にする必要がある。

<決算整理の勉強のポイント>
スタート(決算整理前残高金額<前t/b>)とゴール(決算整理後の残高金額<後t/b>)を明確にする。

<減価償却とは>
土地以外の固定資産は、時の経過や使用により、価値が減少(減価)していく。
減価償却とは、その価値の減少(実態)を会計帳簿に反映させるための手続きである。

<減価償却の3つの要素>
減価償却は、取得原価、耐用年数、残存価額の3つの要素を使って算定する。
取得原価→固定資産を取得するときに支出した金額
耐用年数→固定資産の利用可能な年数
残存価額→耐用年数が到来した時の見積の売却価額

<減価償却の重要な用語<3つの要素以外>>
減価償却累計額→今まで減価償却した金額の合計額
        つまり、資産の減少の総額のこと

次回は、減価償却の計算についてみていきます。
よろしくお願いいたします。

<今回のポイント:問題>・・・解答は下に記載
1、期中取引だけでは、適切でない財務諸表ができるため、(ア)を行う必要がある。
2、(イ)とは、固定資産の価値の減少を会計帳簿に反映させるための手続である。
3、(ウ)とは、固定資産を取得するときに支出した金額のことである。
4、(エ)とは、耐用年数が到来した時の見積の売却価額の事である。
5、(オ)とは、固定資産の利用可能年数のことである。
6、(カ)とは、今までの減価償却の金額の累積額(合計額)のことである。



<解答>
ア:決算整理(仕訳)※仕訳はあってもなくてもよい。
イ:減価償却
ウ:取得原価
エ:残存価額
オ:耐用年数
カ:減価償却累計額

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