真説コンダラ節
骨ヶ丘大学客員教授 ぼんぼ原真蔵
ここ四半世紀における瑣末事学究の目覚しい発展により、様々などうでも問題が必要もないのに解明されてきたと思われるが、それでもなお、重箱の隅の隅に置き去られ、未決のまま見過ごしにされた事案が散見されるように思われる。
そのなかのひとつにあの名作漫画「巨人の星」のアニメ主題歌「コンダラ節」(表題については諸説あり)の冒頭の一節
オモイ コンダラ・・・
のコンダラとは何かという問題が在る。
意見の大勢は魚説(タラの一種か?)
やトレーニング器具説に分かれ、結局結論がでないままうやむやになったが、
私の考えでは、そもそもこの論議自体が、的外れだった。
何故なら長年表音文字と表記文字の差異の研究に携わり、ニーサンバディが兄さんのボディではなくneed somebodyであることを看破した私の見解によれば、 この楽曲のなかにコンダラなる単語成分は、はじめから存在しないからである。
文脈上、修辞的装飾は省略したい。
人々がコンダラと呼び慣わしていたモノの正体は、実は米俵であるに過ぎない。
なーんやソレと言わないで欲しい。
唯一絶対の真実は、大体において素っ気ない。
ではここで期末テストがパッと見、粗末テストに見える事を発見した私が、研究成果に基づいて正しく解明したコンダラ節の歌詞を紹介したい。
《コンダラ節 1番》
重い米俵 ソレ野道を
ゆくガッツ おっとこのドッコイショ
マエバリもL 大蛇の印
巨人の●●●●をつかむまで・・
われわれがいかなる忖度も混じえず、
ただ真実のみをみつめ、
後世のため潔く誤謬を正す意思を持ち得た時、
この歌が大横綱を目指して精進する相撲青年の勇姿を謳った青春讃歌である事にもはや疑いをいれる余地はあるまい。
そしてその時、広く一般に知られた
あのタイトル「巨人の星」が、実は
「巨人の褌(フンドシ)」の誤りであったという驚くべき歴史の真相を、われわれは水の様な静かな心境で受け止める事が
出来る・・・(以下略)
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