ありがとう 世界ふしぎ発見
『世界ふしぎ発見』が来年3月に終了すると先月発表された。
地上波放送をあまり見なくなって久しく、『世界ふしぎ発見』も最近は少しご無沙汰になっていた。
それでもやっぱり終了となるとやっぱりさみしいものだ。
毎週楽しみに観ていたのは高校生の頃だったろうか。
ミステリーハンター(ふしぎ発見のレポーター)では竹内海南江さんが有名だが、わたしは石井麻里さんが好きだった。低めの声にゆっくりとした口調、驚いたときにはワーとかキャーとかではなく、大きな瞳をより大きくされる表情はとても魅力的だった。
自分にないものを持っているひとに、人は惹かれるものだ。
いつしかふしぎ発見で石井さんを見かけることはなくなっていた。
ある時、地元の図書館で石井さんが書かれたお菓子のレシピ本を偶然見つけた。ふしぎ発見で出会ったお菓子を紹介したいと洋菓子研究家になられていた。
毎年クリスマスが近づくと、石井さんがウィーンで出会ったという粉砂糖がかかった三日月型クッキー・バニレキプフェルを作りたくなる。
☆☆☆
娘がさっさと寝てくれて、珍しくゆっくりとテレビでも観るかとなった土曜日だったと思う。
その日はオランダ特集だった。オランダは自転車大国らしく、自転車インフラにも国を挙げて取り組んでいるという。
その時わたしは珍しく迷っていた。勤め先が移転することになり、通勤手段を会社に申告しなければならなかったのだ。
移転先の事業所は家から3.3km。毎日歩くには遠く(膝痛持ちだし、)公共交通を使うとかえって時間がかかってしまう。
会社は自動車通勤をしてもいいという。
ラストクエスチョンが出題されるころ、わたしの気持ちは決まっていた。
わたしもアムステルダムっ子のように、颯爽と自転車で通勤しよう!
活動家のクレダさんのようにはできないけれど、わたしの自転車通勤がオランダ国土の海面上昇を防ぐかもしれない。脱炭素活動の末席に連なろうではないか!
そんな壮大なモチベーションから始まった自転車通勤は現在も継続中だ。通勤時間は片道10分である。短通勤時間労働者の上位3%には入っているのではなかろうか。
件の感染症が流行ったときには通勤に自転車を使う人が大幅に増えたらしい。時代がわたしに追いついたのである。
そんなわたしの愛車はアシスト付きのママチャリです。
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