見出し画像

精油ものがたり~ローズ~

恋人から手渡される一輪のバラのときめき…。
新郎新婦への祝福の花びらシャワー…。
いつの時代でも、バラは愛の物語を語ってくれます。

バラは、いつから私たちの愛の物語を紡いできたのでしょうか。
ギリシャ神話では、愛と美の女神アフロディーテとともに誕生したと伝えられています。

その花の美しさと優雅な香りで、古代から現代に至るまで、多くの権力者やその寵妃たちを魅了してきました。
クレオパトラはバラの花びらを敷きつめた寝室にローマの皇帝を迎え入れ、ナポレオンの皇后ジョセフィーヌはバラに魅了され、世界で初めてバラ園を作りました。
そのナポレオン時代から続くゲランは、極上のバラ精油をふんだんに使った香水を作りました。バラの成分であるゲラニオールやゲラン酸は「ゲラン」の創始者フランソワ・パスカル・ゲランにちなんで名づけられたといわれています。

バラは愛の中枢である、ハートチャクラへの癒しやエネルギーを与えてくれます。
また、女性性への親和性が高く、その女性ホルモン様の効能は月経痛の緩和や月経の周期の調整、またPMSの症状軽減など、子宮に対しての強壮作用に加え、血液を循環させる作用もあり、冷え性に対しても効果を発揮してくれます。
スキンケアにおいてはアンチエイジングへの効果もあり、香りの優雅さも手伝って多くの化粧品にバラの精油は使われています。

しかしながら、バラ様の香りは科学的に合成が可能です。
かの有名なシャネルNo5は、アルデヒドという香りの化合物を使って大成功した最初の香水です。

アロマセラピーでバラの精油を使用する場合には、ぜひとも水蒸気蒸留法で抽出された精油を使うことをお勧めしますが、その精油は大変高価です。
そこで、日常では蒸留水を使ってみてはいかがでしょうか。
化粧水代わりに毎日のお手入れ、コットンに浸してバラ水のパック。
フワーッと香るバラの香りに癒され、幸せな気分になることでしょう。

そして…バラは天使のお気に入りの香り。
もし、あなたのところに天使を招き入れたいのなら、バラの花を飾りアブソリュートを一滴垂らしてみてください。
もし近くにバラの花がないのに、繊細なバラの香りが漂ってきたら…それは天使が近くを通りすぎたのかもしれません。

ローズオットー
学名:Rosa damascena
科目:バラ科
抽出部位:花 [水蒸気蒸留法,アンフルラージュ法]
ミドル~ベースノート
効能:文中参照に加え、抗感染作用、抗うつ作用、止血作用、催淫作用、収れん作用、瘢痕形成作用、神経強壮作用など
使用注意事項:妊娠初期には容量に注意。ただし蒸留水は禁忌なし。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?