顔面神経麻痺を発症しました。第5回: 心理的な影響とサポートの重要性
心理的な影響
前回の記事では、「治療の進行と経過観察」についてお話ししました。このような病気になり、実生活での不便さや大変さもありますが、回復するのかがわからない状態での精神的な不安がとても辛いことでした。今回は、「顔面神経麻痺による心理的な影響とサポートの重要性」についてお伝えします。
顔面神経麻痺による心理的な影響
自己イメージの変化
顔面神経麻痺が突然発症したことで、自分の顔が以前とは違う状態になりました。この変化は、自分の自己イメージに大きな影響を与えました。鏡を見るたびに、顔の非対称さに落ち込むこともありました。特に外出時や人前で話すときには、自信を失いがちでした。
不安と恐怖
顔面神経麻痺と診断された直後、私は強い不安と恐怖を感じました。「このまま一生顔が動かないのではないか」という恐れが頭をよぎり、将来への不安が募りました。特に初期の頃は、日常生活での困難さや他人の視線に対する敏感さが増し、心理的な負担が大きかったです。
社交不安
顔の表情がうまく作れないことや喋りづらさで、社交不安も生じました。友人や同僚との会話中に、相手が私の顔をどう見ているのか気になり、緊張することが増えました。特に初対面の人と会うときには、自己紹介や会話がぎこちなくなることがありました。そんな顔を眼帯とマスクで隠し、閉鎖的になってしまいました。
挫折感と無力感
リハビリを続ける中で、思うように回復が進まない時期がありました。顔の動きが少しずつ改善されるものの、瞼が閉じきれない状態により、目に疲れや違和感があったり、うまく喋れないとき等は、まだ完全には元に戻らない現実に直面し、挫折感と無力感を感じることがありました。
このような状況は、感情の波を引き起こし、モチベーションを維持することが難しいこともありました。焦りや不安、時には希望と落胆が交錯する日々を過ごしました。
自己暗示
家族や友人が励ましの言葉をかけてくれた時に、私はいつも「焦っても仕方ない!」「治るか治らないかはまだわからない!」「焦って直す事ばかりを考えるより、俺は、今の不便に馴れる事を考える!」「なるようになるから心配するな!」と周りに強がりを言っていました。
しかし、それは焦る自分に言い聞かせるため、自己暗示をかけていました。
サポートの重要性
家族の支え
家族の支えは、私にとって大きな力となりました。家族は心配していましたが、私の病状や経過には敢えて触れないでいてくれたと思います。それがプレッシャーにならずにすんだことで精神的な負担はありませんでした。家族の存在は、心理的な安定を保つために欠かせないものでした。
友人との交流
友人との交流も、心理的なサポートとして重要でした。友人たちは私の状況を理解し、気軽に話を聞いてくれました。また、顔の変化についても、「必ず治るよ。」「良くなってきたよ。」と励ましてくれる友人がいることで、自分を安心させ、自信を得ることができました。
自己ケアの実践
自己ケアも重要なことです。ストレスを軽減するために、リラックスする時間を意識的に取り入れました。ウォーキングやドライブなどを通じて、心身のリフレッシュを図りました。また、趣味や好きなことに時間を費やすことで、ポジティブな気持ちを保つよう心がけました。
次回予告
今回は、心理的な影響とサポートについてお話させて頂きました。顔面神経麻痺になってからの心理的影響、精神の不安定さの波はとてもつらい事でした。次回は「現在の状態と振り返り」についてお話したいと思います。
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