「正論」という諸刃の剣
ミヤマルです。
突然ですが、仕事って難しいですよね。
「給料少ないなあ~」と文句を言う人は世の中にいっぱいいると思いますが(自分も含めて)、よくよく考えたら、「自分の能力に対して毎月20万円支払ってくれる」って結構すごいことですよね。自分にそれだけの価値があるか突き詰めて考えると、自信を失いそうになります。
特に、昨年異業種に転職した私は、今までの経験をまったく発揮できず(苦笑)、日々悶々としながら過ごしています。少なくとも、給料に見合う結果は出せていません・・・。毎日悔しい思いをしながら悪戦苦闘している現状です。
そんな中、昔から好きな佐久間亘行さんの書籍をたまたま本屋で見かけたので、購入して読んでみました。その中で感銘を受けた「コミュニケーション」に関する記述について自分が感じたことを書いてみようと思います。
コミュニケーションは「最短距離」より「平らな道」
佐久間氏によれば、自分の意見を主張して相手とぶつかりそうになったときは、「自分を下げる」ことが有効とのことです。「自分の未熟さ」を正直に伝え、そのうえで「相手のため」という思いを伝えることで、かえって自分の可能性を最大限に活かせるのです。
私自身、「自分の意見」を伝えるつもりが、いつの間にか「どちらが正しいか」をはっきりさせるのが目的にすり替わっていた、という経験が多くあります。そうなると、自分が気持ちよく仕事をするために意見を伝えたつもりが、「必ず相手か自分が嫌な思いをする」泥仕合になってしまうんですよね。そして、その経験を重ねるほど、相手に意見を言うのが苦痛になってしまう。もしくは、「意見を伝える=言い負かす、論破する」行為になり、常にピリピリした気持ちになってしまうのではないでしょうか。
「正論」という諸刃の剣
先日の記事でも書いたコミュニケーションについてですが、「最短距離」とは「効率」と似ている概念かと思います。最短距離=効率を求めようとすると、「正論」を追い求めるようになっていくのではないでしょうか。「正論」は客観的に正しく合理的である一方、相手に反論の余地を与えない良い意味でも悪い意味でも協力な「武器」となり得ます。諸刃の剣ですね。
仕事に正論は不可欠ですが、仕事とは感情を持った人間たちの行為です。正論や理屈では成り立たない複雑な「感情」を持っている私たちにこの概念を当て込みすぎてしまうことは非常に危険だと思うのです。
皆プライドを持って生きている
私たちに重要なのは、皆それぞれにプライド=メンツを持って生きている、ということを自覚すること。そのうえで、自分の考えとしっかり伝えると同時に相手の考えも真摯に聞き入れ、お互いが幸せに(仕事の場合は「成果を出すために」)なるために考えをどのような形にしていくか突き詰める。
言い方ひとつ、コミュニケーションの取り方ひとつで物事の進む方向は全然違ってくるのだと改めて感じる内容でした。