精神障害と私(その3_喪失)
その1で語った喪失したもの、それは人格と人生です。その喪失に立ち会わなくてはいけなかったこと、喪失に気づかれなかったこと、それらが私というものに織り込まれた奇妙さがいまだに理解できずにいます。
私の頭がおかしくなったのは中学生の頃です。あらゆる情報がつるつるとした膜がじわじわと立ち現れ始め私との親しみを覆い隠して行くのが分かりました。我が指でちょっとした思い出、覚え始めた専門用語、どこかで読んだ小説の一節、そうしたものをなぞろうとするほどに傍に留まるものはなくその内にあっ