少年野球・学童野球 勝負の5年生 実践編(ショート・サード守備について)
こんにちは。少年野球おじです。
前回は5年生12月までにおける、ファーストとセカンドの守備についてお話させていただきました。
今回は三遊間であるショートとサードについてお話させていただきます。
ショートについて
5年生の12月になると、ほぼポジションも固まっている状態だと思います。
この中でショートを任せている選手はチームでも守備が上手な方だと思います。
そこでショートの守備において、何を主としてショート選手を選定されましたか?
私は二遊間のゴロはしっかり股を割って捕球が出来、三遊間のゴロは逆シングルで捕球をして、1塁に投げる。
この際に遅くとも5秒以内に投げれるかの時間を計っておりました。
23mの塁間を約5秒~7秒の間で駆け抜けます。これに間に合わなければ上手く捕球してもアウトには出来ません。なので、ここの時間はしっかり計ってショートの選手を選定しておりました。
で、5年生の12月までどこまで出来ていたら良いのか。
下記に書いていきます。
1、上記に記載したように二遊間や三遊間、または前方や後方の捕球において、バリエーションがいくつかあり、都度ベストの状態での捕球を目指せる。
2、2塁ランナーがいてる際、2塁に入ったり、牽制球をもらい、タッチが出来る。
また、ピッチャーに牽制サインを出せる。
3、ある程度、感覚が鋭く、外野手に指示を出せる。
まず、1からいきます。ほとんどが上記に書きましたので、再度のご説明となりますが、一言で言って、捕球のバリエーションをいくつ持っているのか。
でも、最終目的は捕球では無く、アウトにする事なので、送球のしやすい形で捕球が出来ているか。
例えば、三遊間の深い当たりをわざわざ正面に入り、捕球します。そうすると、両足を使えずに送球する事になります。
当然、そこからステップを入れて送球する事は出来ますが、アウトにするのは至難の技です。
ここでは逆シングルの捕球体制とし、右足に体重を乗せた状態からの送球をすると、シンプルに送球動作を行えます。
もちろん、教えます。教えて練習もします。
ただ、センスある選手は言わずともこなしていきます。
この時代に突入する時にすんなり入れるように正面で捕球するという事に固執せず、シングル捕球や逆シングル捕球の捕り方も積極的に選手にはやって欲しいプレーとなります。
ただ、勘違いしてる選手はたまにいます。横に向いても正面で捕球するという意識が無く、ただグローブを横に出しているだけの選手。
これでは後逸も多くなってしまいますので、いつもシングル捕球や逆シングルの捕球でも体が横に向くだけであって、あくまで正面に球が来る形で捕球をしてくださいと伝えてます。
2、2塁ランナーがいてる際、牽制球に対して反応が出来る。
牽制球が来た時に捕球し、タッチする。
プロの選手などを見ていると、何でもないプレーに見える。
しかし、難しいのです。まずは、捕球後にすぐにグローブを落とし、タッチするという作業に移る。
ここで、いつもの内野ゴロの際などに伝えている【捕ってから】はここでは言わない。〖確実〗に捕ってからタッチすると遅れてしまうのです。
捕球したと同時にタッチするという俊敏なプレーが必要です。
もし、捕球し損なっても、センターがカバーに入るので、進塁はされません。
また、5年生の12月頃になると、ショートからピッチャーへ牽制のサインを出します。
タイミングはチームによって様々だが、当チームでは2塁手がまず入り、2塁ベースを離れた瞬間にキャッチャーがグローブを下に動かす。
すると、ショートは2塁に入り、キャッチャーの合図と同時にピッチャーは牽制球を投げるので、タイミングよくタッチアウトに出来るというプレーです。
練習は必要ですが、ハマるとアウトも稼げますし、何よりランナーが警戒をしてくれて、リードが甘くなりますので、ワンヒットで生還するのも防げます。
ぜひ、練習をおススメします。
3、ある程度感覚が鋭く、外野手に指示を出せる。
これも精神論的な言い方で申し訳ないですが、やはり、感覚の鋭い選手は打者の構えを見ただけである程度強打者なのかどうかの判別がつきます。
その際に外野手にバックしてくれ!!や体が開いて全体的に引っ張り傾向にある時はもう少し左に!!などと指示が出せる。
当チームにおいては、ショートとセカンドが外野手への伝達係としてお願いしておりました。
キャッチャーからの指示を外野手に届ける。その際にプラスワンでもう一つ指示を出せればベストです。
ショートは体も動かす、投げる力も必要、そして、感覚的に野球脳も必要になってくるポジションです。
サードについて
1、前へのダッシュが出来る。
2、送球、送球、送球。
3、タッチ。
1の前へのダッシュは1塁手にも通ずる事ですが、バントの構えが出た時はダッシュする。とにかくバッターにはプレッシャーを掛け、うまくバントが出来ないようにすればOKです。
サードは前後の動き、特に前への動きが重要になってきます。
ボテボテのゴロでも前にダッシュしないと、送球後にアウトにならない可能性もありますので、日頃の練習から前へのダッシュは心がけましょう。
2、送球、送球、送球。
サードはとにかく送球です。強い打球や前のボテボテなど強弱の打球は来ますが、基本的には体の逆側は3塁線、もしくはファールゾーンとなりますので、3塁線の球を捕球して、セーフになっても仕方ない部分はあります。
ただ、前の球の処理や、強い打球でも体で当てて止めた後の送球が非常に大事で、送球さえ問題無ければ、サードの仕事はほぼ完遂出来るでしょう。
私はよくサードの前に球を置いて、拾って1塁に投げる練習をしてもらってもました。
捕球の体制からすでに送球動作は始まっているので、これらの確認の為もあり、球を置いて送球の練習をするのも有効なので、ぜひやってみてください。
3、タッチ。
ショートの部分での書きましたが、サードのタッチも甘くなるとアウトに出来ません。
しっかり、ランナーの帰塁してくる手や足の前にグローブを置いて、ブロック出来る状態を早く作れるようにしましょう。
特に、サードは1塁ランナーがいてる状況でのヒットが出た時に3塁タッチプレーが出やすくなります。
その際にショートやセカンドからの送球を捕球し、タッチする。
まれにタッチが甘くなり、足を入れられてセーフになる時もありますので、タッチをしっかり行い、ランナーをアウトする事が必要となります。
三遊間というもの
ショート、サードは学童野球において、やはり上手な選手が務めてます。
また、ピッチャーと兼務している場合もあるので、ポテンシャルのある選手が多いです。
もちろん、私もショートはある程度、野球が上手な選手が務めるポジションだと思います。(センス的に)
しかし、サードは泥臭い言い方になりますが、練習の鍛錬によって出来るポジションだと思っております。
言い方は悪いかもしれませんが、単純作業が多いのです。
捕球して投げる。これに特化したポジションだと言えます。
私が下手ながら草野球に参加した時、特に助っ人で呼ばれた時などはサードかファーストに入ります。
しかし、ファーストはショーバンや、捕球スキルが結構必要です。
しかし、サードは気合で止めれば何とかなりますし、前へのダッシュを怠らなければ、ポジションとしての仕事は出来ます。
※ただ、打球が強いのは正直怖い。軟式とは言え、怖い。そこは気合です(笑)
打球にビビるな!とは言いますが、人間来た球に対しては体が守ろうとするので、仕方のない事。そこを練習で球の動きを把握し、捕球する。
サードは入りたての選手やまだ野球自体の動きがわからない選手によく練習や練習試合にも入ってもらい、
「他の事は考えなくても良いので、自分の所に来た球は頑張ってアウトにしてみよか」
と伝え入ってもらいます。
サードで言うと、ピッチャーまでの距離が近いので、ピッチャーへの声掛けもやってもらうように伝えております。
以前、元ソフトバンクの松田選手がピッチャーに向かって
「ここや!!頑張れピッチャー!!」とすごく大きい声でずっと声掛けをしており、あのプロ野球選手でも声を掛け続けているのだな~と感心した記憶があります。
当チームでもファーストとサードはピッチャーへの声掛け。
ショートとセカンドは外野手への声掛けを伝えております。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
次回はキャッチャー、ピッチャーについて書いていきます。