少年野球 回顧録 我が子の場合 その⑥
こんにちは。少年野球おじです。
前回までは3年生が始まり、5月の大会も終え、いよいよジュニア大会の本番、夏季大会に入ります。
ここでは地元地区のトーナメントで2位(準優勝)まで行くと、県大会への切符を手に出来ます。
我が市では2回勝つと決勝なので、まずは決勝戦までいくというものを目標に置き、スタートしました。
親友の活躍
1回戦の相手はそこそこのチームですが、我がチームにとっては、そんなに脅威では無かったので、うちのエースなら楽に抑えれるかなと考えておりました。
エースは当時のチーム事務局長さんの息子さんで、ものすごくコントロールの良い投手です。
実際、ジュニアチームでは、ストライクさえ入ればそこそこ抑える事が出来ます。
自由にストライクを入れる事が出来るピッチャーはジュニアでは宝物です。
なので、ジュニアチームにおいてのピッチャーは四死球での失点が多く、あまり打ち込まれての失点は少ない形となります。
この日の1回戦も順調にピッチングをします。実際は2失点しておりますが、ジュニアにとっては及第点です。
ただ、打線が湿っぽく、四死球などで2点は取れているものの、点差をなかなか広げる事が出来ないまま、最終回までいってしまいます。
ジュニアの試合時間は60分なので、3イニングぐらいで大体終わってしまう。
最後まで行けばジュニアは5回まで。もし、時間があれば延長戦となりますが、大体は時間が来て、同点の場合は抽選での勝敗が決まってしまいます。
抽選での勝敗になってしまうと、勝ち負けは50%。この事態は避けたいです。
そして、最終回。裏の攻撃でワンアウト2、3塁。
ここで、我が子を誘ってくれた親友がバッターボックスへ、
9番バッターとして出場しており、長男とは違い、なかなか背が伸びなく、まだ1番小さい選手で、練習試合も含めてヒットはまだ出ておりません。
私はワンチャンスに賭けて、スクイズが出るかなと見ておりました。
1球目、空振り
2球目、ファール
スクイズのサインは出ずに、ゴロゴーは声掛けでベンチから指示が出ておりました。
スイングを見ても、タイミングも合っておらず、少し厳しいかな〜と見ておりましたところ、次の3球目でした。
振り遅れバッティングが炸裂し、1、2塁間を抜け、見事サヨナラヒット!!
当時の動画を観ると、私の獣のような唸り声が入っており、その時の記憶はあまりありませんが、嬉しすぎて、そのような声が出たのでしょう。
何という初ヒット。感激しました。
とにかく、我がチームはギリギリながら1回戦を突破しました。
公式戦初登板
続く、2回戦。1回戦を勝ち上がっているだけに、相手投手はなかなか良い選手でした。
我が子はヒットも打ち、2点リードのまま、試合は進みます。
この日のエースは制球力がイマイチで抑えはするものの、球数がいつもより多くなってしまっていました。
学童野球ジュニアの場合は60球までの投球制限があり、それを超えると投手交代が義務付けられております。
ジュニアのチーム事情的によくある事ですが、エースはそこそこ投げれるが、2番手になると、一気にゲームが壊れる場合は多くあります。
通常ですと、我がチームは4年生のサードを守っている選手が2番手の投手として出るパターンが多いです。
この選手はチームのピッチングコーチの息子さんで、投げる、打つが非常に上手で親譲りで上手やな〜といつも見ておりました。
エースの球数が制限に達してしまい、投手交代です。サードの選手が出るかと思いきや、この日のピッチングコーチは我が子をマウンドに送りました。
2点差。ランナー2塁。ツーアウト。一人だけアウトにすれば決勝進出。
親である私は本当に怖かったです。これで無茶苦茶なピッチングをし、負けてしまうと県大会に進めません。
でも、こういう風に思っている私はピッチャー向きではないなと感じます。
我が子はショートからマウンドに歩いている時の表情は全く恐れておらず、やるべき事をやるだけみたいな表情に受け取れました。
1球目、ストライク。大歓声。
2球目、大きく外れボール。
3球目、大きく外れワイルドピッチ。ランナー3塁へ。
この時のピッチングコーチは3塁ランナー返しても良いので、前だけ見ておけ!!
バッター勝負で大丈夫!!ランナーは無視していいよ!!と大きな声で叫んでおります。
そして、4球目、良いコースに投げた球はバッターがしっかり捉えて強い当たり。
いつものショートでの血が騒いだのか、右側に大きく手を伸ばしキャッチ。
センター前に抜けると思われた打球はピッチャーが捕球。
少し、1塁まで歩いてスローイング。そしてアウト。
この時も私は叫んでしまいました。
今となってはヘッドコーチとなり、常に次の事を考えているので、声を出したり、大きく喜ぶ事は少ないですが、この時はただの親なので、ものすごく叫び、感動しました。
冷静になった時に我が子を褒めたのは、焦らずに1塁まで少し歩いて、安全にアウトが取れた所でした。ここで焦って暴投になるのをよく見ていたからです。
何とか、2回戦突破。これで県大会は確定です。
しかし、選手達はもう優勝が目の前なので、地区優勝を狙い次の試合に備えてました。
後に何故あの場面でうちの息子をマウンドに送ったのかをピッチングコーチに聞くと、息子のコントロールや球速はサードより劣ります。
でも、いつもいつもどのような状況でもピッチングスタイルが一緒なので、あのような場面では息子の方が読めるとおっしゃっておりました。
もし、3塁ランナーがサヨナラのランナーで一か八かの賭けに出るなら、サードのピッチングコーチの息子さんを送るが、2点差あったので、まだ読める我が子をマウンドに送ったとの事。
なるほど。冷静に見てはるな〜と当時は思いました。
敗北、でも次を見て
翌週に決勝戦が行われましたが、タイトルを見てわかるように、7−1という大差で敗北となりました。
ピッチャーはよく頑張っておりましたが、相手選手が本当に良く打ってきます。
三振を恐れずにしっかりとしたスイングをしているので、当たれば強い当たりが出ます。この日の相手は1回戦で当たっていれば、我がチームの県大会出場は無かったでしょう。
しかし、子供達選手は負けていても、県大会に進めるので、すごく満足した表情で表彰を受けておりました。
我が子も少なからずチームに貢献出来たと自負しており、ものすごく身のある大会だったと思います。
次は県大会。2週間後から始まるので、それまではしっかり練習を行い、準備に務めました。
次回は県大会の様子を書いていきたいと思います。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。