親と子【散文】
親の心子知らず
子の心親知らず
親は子よりも先に居なくなる
親孝行したい時に親はいないものなり
親の願いは子には分からない
子の想いも親には分からない
母をたずねて三千里
子をたずねて一万里
追いかけども追いかけども親には追いつかない
追いかけども追いかけども子には追いつかない
親の七光り掴めずまるで幻夢の如く
魑魅魍魎の中に母の愛は紛れていて
大海原の中に父の愛は隠れている
親が居なくなって初めて無我夢中で愛を求める
何処にも無く彷徨えど困窮するばかり
無情という名の世の中で親子の縁こそが希望の光
【了】